2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of carbon-carbon bond formation between organic compounds and CO2 using semiconductor photocatalysis
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16F16040
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
斎藤 進 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (90273268)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SELVAM KALIYAMOORTHY 名古屋大学, 理学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2016-10-07 – 2019-03-31
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Keywords | 半導体光触媒 / 二酸化炭素 / 炭素ー炭素結合形成反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
目標として「半導体光触媒表面における有機化合物の活性化法とCO2との反応性を明らかにする」を掲げてH28年度の約8ヶ月の間、検討を行ってきた。熱エネルギーによって活性化される固体触媒は特に、枯渇資源利用に基づく基幹原料生産にこれまで大きく貢献してきた。しかしながら光エネルギーによって活性化された固体触媒の有機合成におけるポテンシャルは未知数であり、特にCO2と有機化合物との炭素-炭素結合形成反応における基盤的な触媒的方法論はこれまで皆無に等しい。その理由のひとつは半導体光触媒の触媒表面において有機化合物がどのような反応性を示すかの系統的な研究に欠けてきたためである。これらの点を明らかにできれば,半導体光触媒の活躍できる範囲は精密有機合成やCO2変換だけに留まらない。例えば不活性分子や不活性結合の官能基化などを「室温」で可能にし実用化レベルにまで押し上げることができる。H28年度は2種類の異なる半導体光触媒を同一反応容器内で混合し、役割分担をさせた。すなわち一つ目の半導体光触媒はCO2からCOへの変換を意図したPt/CuO2/TiO2を用いた。二つ目の半導体光触媒は、一つ目の半導体光触媒によって生成するCOを有機化合物と反応させるためにPd/TiO2とした。反応容器内にはハロゲン化アリール、アリールボロン酸、3級アミンを共存させて、COとこれら化合物との反応を検討した。その結果、ジアリールケトンとアリールカルボン酸アミドの両者が形成されることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CO2からCOを効果的に発生させるための半導体光触媒や分子光触媒/半導体光触媒ハイブリッドの選択が難しいが、現時点でわずかにCO2から生成したCOでさえも様々な有機化合物と異種金属担持半導体光触媒の混合系を用いれば様々な有機化合物と反応しうることを明確に証明した。本発見をさらに「CO2からCOをより効果的に発生させる方法」へと発展させることができれば合成化学的にも魅力的な、もっとスケーラブルな方法へと進展していくことが見込まれる。
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Strategy for Future Research Activity |
CO2からCOを効果的に発生させるための半導体光触媒や分子光触媒/半導体光触媒ハイブリッドを見出す。またハロゲン化アリールではなく、ハロゲン化されていないアリール化合物でC-H結合を直接活性化できる系を見出し、ハロゲンフリーの方法を開発する。より共役系が伸びたアリール化合物がいいのではないかと判断している。光照射下還元されて得られるラジカル種(ラジカルアニオン種)の寿命を少し延ばす目的がある。また酸化され生じる様々なアミン類のラジカル種とCO2との反応を検討する。
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