2017 Fiscal Year Annual Research Report
Creation of collagen-binding endothelial growth factor by molecular evolutionary engineering
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16F16059
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
伊藤 嘉浩 国立研究開発法人理化学研究所, 伊藤ナノ医工学研究室, 主任研究員 (40192497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PARK SHINHYE 国立研究開発法人理化学研究所, 伊藤ナノ医工学研究室, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | 進化分子工学 / 血管内皮細胞成長因子 / コラーゲン / リボソームディスプレイ / ペプチド |
Outline of Annual Research Achievements |
生理活性タンパク質に結合性を付与して応用する試みの一つとして、コラーゲン結合性血管内皮細胞成長因子(VEGF)の調製を進化分子工学の手法で行った。 従来タンパク質に結合性を付与する場合には、結合性ペプチドを遺伝子組み換え技術で導入することが行われてきた。コラーゲン結合性を付与する場合、生体中のコラーゲン結合性領域の配列を成長因子に融合導入することで行われた。しかし、この手法では、融合前の結合性配列のコンフォメーションが融合後に成長因子の配列で別のコンフォメーションに誘起されて結合性が喪失してしまう恐れがある。そこで、本研究では、成長因子に直接ランダム配列ペプチドを融合したライブラリーを調製し、その中から進化分子工学によって、コラーゲンに結合する成長因子タンパク質を選別する方法をとった。すなわち、結合性をもとにテーラーメイドでコラーゲン結合性成長因子を合成することを目指した。 成長因子には、皮膚科医用や心筋梗塞の治療薬としても検討されているVEGFを選んだ。このカルボキシル末端にランダム配列のペプチドライブリーを付与して、進化分子工学の手法の一つであるリボソーム・ディスプレイで選別を行った。選別された結合性成長因子を遺伝子工学で作成した。そして、このコラーゲン結合性を検討すると、単に既存のコラーゲン結合性ペプチドを融合した場合に比べて高い結合活性を持つことがインビトロ・アッセイにより分かった。 そこで、これを皮膚潰瘍モデルと心筋梗塞モデルのマウスに投与して、生体内での活性を調べたところ、両モデルで、皮膚再生や心筋再生が観測される結果となった。蛍光ラベル化した結合性VEGFを使って、損傷部位への集積も観測された。 このように結合性タンパク質を進化分子工学で設計する方法を新たに"all-in-one"試験管内選別法と名付けた。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)