2017 Fiscal Year Annual Research Report
前例のないナノ塩基性金属酸化物/ゼオライト触媒による新規高選択的フェノール合成
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16F16078
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
岩澤 康裕 電気通信大学, 燃料電池イノベーション研究センター, 特任教授 (40018015)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ACHARYYA SHANKHA 電気通信大学, 燃料電池イノベーション研究センター, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | アルカリ金属/ゼオライト触媒 / フェノール合成 / XAFS / DFT計算 / 触媒反応機構 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでにアルカリ金属/ゼオライト及びアルカリ土類金属/ゼオライト触媒のなかでもCs/β触媒が、触媒反応の中でも困難な反応とされるベンゼンのフェノールへの直接酸化反応をアンモニア共存下で高選択的に高い転化率をもって進行させることを見出してきた。 当該年度では、酸塩基触媒であるCs/βにより酸化反応が進行するという特異な反応機構の解析を主目的として、X線分光測定や理論計算により反応機構の解析を行った。 各アルカリ金属(Na, K, Rb, Cs)及びアルカリ土類金属(Mg, Ca, Sr, Ba)をβゼオライトにイオン交換で担持させた触媒に関して、各金属イオンのイオン半径とベンゼン転化率及びフェノール選択率の相関を調べると、イオン半径の増加に伴い転化率と選択率が増加する傾向があり、特にイオン半径が150 pmを超えるRbとCsで高い転化率がみられた。 XPS, XAFSによりCs/β触媒のCsの構造を調べるとCsはCs+のシングルサイトとして存在していることが分かった。そこでβ細孔中に固定されたCsイオンを活性構造と仮定して、DFT計算から反応機構解析を行った結果、ベンゼンと酸素、アンモニアがCsイオン上に共吸着し、アンモニアによる酸素分子の解離とベンゼンへの酸素の結合が協奏的に起こるという反応機構が推定された。 以上から、Csのように大きいイオン半径を有する金属イオンを反応場として用いることで、通常の酸化反応のような金属種の酸化過程を経ずに、金属シングルサイト上で協奏的に各反応物が活性化し、反応が進行するような反応場を提供するといった前例のない新しい触媒作用の開発に成功した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Unexpected Selective Oxidation of Benzene to Phenol by Alkali- and Alkaline Earth Metal/Zeolite Catalysts2017
Author(s)
S. S. Acharyya, S. Ghosh, S. Yamamoto, K. Hayashizaki, L. Wang, T. Kaneko, K. Higashi, Y. Yoshida, T. Sasaki, Y. Iwasawa
Organizer
International Symposium on Novel Energy Nanomaterials, Catalysts and Surfaces for Future Earth
Int'l Joint Research
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