2017 Fiscal Year Annual Research Report
Unexpected characterization and verification of pure D-lactic acid producer as an industrial microbe
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16F16100
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
園元 謙二 九州大学, 農学研究院, 教授 (10154717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SINGHVI MAMATA 九州大学, (連合)農学研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2016-04-22 – 2018-03-31
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Keywords | 乳酸発酵 / 非解離L-乳酸 / 酸耐性 / Lactobacillus / 適応的進化 / in situ乳酸抽出流加発酵 / in situ乳酸回収プロセス / 石膏 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、酸耐性Lactobacillus菌株を利用したin situ抽出発酵によるL-乳酸生産を検討した。 乳酸発酵は、通常、中和剤を必要とするが、中和剤により環境汚染物質である石膏を大量に生成する。さらに、生成した乳酸の分離・生成プロセスは複雑でコストがかかり、乳酸発酵生産の総コストの50-70%を占める。そこで、我々は、中和剤なしで非解離型の乳酸を発酵生産するLactobacillus delbrueckii FM1を開発してきた。本研究では、さらにpH 4.5での適応的進化によりFM1からAdp FM1を取得した。その結果、Adp FM1はFM1と比較して乳酸生産が約1.80倍増加した。また、流加発酵による乳酸生産は36.2 g/Lとなり、その生産性は0.500 g/L/hであった。しかし、酸性pHや最終生成物阻害のために細胞生存率が低下した。細胞生存率を維持するために、抽出溶媒を用いたin situ乳酸回収プロセスを用いた。Adp FM1は、in situ乳酸抽出流加発酵により49.2 g/Lの乳酸を生成し、乳酸抽出をしない場合に比べて約1.4倍高かった。また、乳酸生産性は0.512 g/L/hであった。Adp FM1は親株L. delbruekii Uc-3やFM1と比較して高いH+-ATPase活性および親株と比べて415倍のH+-ATPアーゼ遺伝子発現を示した。これらの結果は、in situ乳酸抽出発酵プロセスがダウンストリーム処理を容易にし、通常の中和剤を用いる発酵と比較して、より経済的で環境に優しい選択肢であることを示唆している。本研究は、高い乳酸生産レベルおよび生産性を伴った、in situ乳酸回収プロセスによる非解離L-乳酸の発酵生産に関する最初の報告である。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)