2017 Fiscal Year Annual Research Report
Quality assurance of processed meat based on hyperspectral analysis
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16F16104
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
牧野 義雄 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (70376565)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
FENG CHAO-HUI 東京大学, 農学生命科学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2016-10-07 – 2019-03-31
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Keywords | 分光分析 / 畜産食品 / 統計解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
近赤外分光分析は、当該光の高い透過性に着目し、対象物からの拡散反射光等から統計解析で情報を抽出することにより、内部品質を非破壊で予測する手法である。本研究では、市販のウインナーソーセージを試料として研究を行い、応用範囲の広い、可視近赤外分光分析による食肉加工品品質の非破壊判品質評価法について検討した。 まず、微生物増殖による腐敗と関係の深いpHの非破壊推定を試みた。104個の試料を、4℃、35℃で1、3、5 d貯蔵し、380~1000 nmの波長範囲の可視近赤外領域におけるハイパースペクトル画像を5 nmごとに測定した。Savitzky-Gorey法によって二次微分に変換した値を説明変数として、偏最小二乗回帰分析(PLSR)でpH予測モデルを作成した。その際、供試試料を検量用70個、予測用34個に分割した。その結果、予測決定係数0.909、予測標準誤差0.035の精度でpHを推定可能であることが明らかになった。 次に、外観品質と関係の深い赤味の非破壊推定を試みた。117個の試料を、4℃、35℃で1、3、5 d貯蔵し、380~1000 nmの波長範囲の可視近赤外領域におけるハイパースペクトル画像を5 nmごとに測定した。Savitzky-Gorey法によって二次微分に変換した値を説明変数として、偏最小二乗回帰分析(PLSR)で赤味予測モデルを作成した。その際、色の正解データは、色彩計で測定した。その際、供試試料を検量用78個、予測用39個に分割した。その結果、予測決定係数0.729、予測標準誤差1.485の精度でpHを推定可能であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
食肉加工品の衛生状態に関連するpHや赤味の値をハイパースペクトルカメラで非破壊推定できることが明らかになった点では、おおむね計画通りに進んでいると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでは、市販のウインナーソーセージを試料として研究を行ってきたが、今後は、自ら試作した試料を対象として研究を行う。特に、ケーシングの調製法を工夫し、長期貯蔵に適する食肉加工品の製造方法について検討したい。
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Remarks |
2nd International Conference on Food and Agriculture Technologiesでの発表に対し、2018年1月19日、Organizing Committee of 2nd International Conference on Food and Agriculture Technologiesから最優秀発表賞を授与された。
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