2016 Fiscal Year Annual Research Report
人型ロボットに表現されるジェンダーとセクシュアリティ
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16F16304
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
渡邊 克巳 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20373409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KNOX ELENA 早稲田大学, 理工学術院, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2016-11-07 – 2019-03-31
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Keywords | ロボット / ジェンダー / セクシュアリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の研究計画全体の目的は、人型ロボットに現れるジェンダー/セクシュアリティのバイアスを多角的に調査し、それらを学術的な知見として蓄積するだけでなく、アートとして表現することであった。ロボット(特にアンドロイド)を用いたアートや、ジェンダー/セクシュアリティに関する作品製作・批評分野で培われた知識を活用し、ロボットのデザインに意識的・無意識的に現れているジェンダー/セクシュアリティバイアスを、認知心理学的手法とエスノグラフィック的な方法で実証的に調べ、一般書や展示、映画の形で発表することにしていた。 平成28年度は、ジェンダー/セクシュアリティとテクノロジーの関係に関する文献調査、来年度以降に本格的に開始する認知科学実験のデザインの選定、及び心理実験の知識とノウハウ、装置の使用方法の学習に重点をおいて研究を進めた。具体的には、文献調査により質問項目の洗い出しを行いつつ、申請者の属する研究室にある、身体運動計測、眼球運動計測、生理反応計測、デジタルペンとタブレットの使用方法の習得に努めた。加えて、今までの研究や発表を本件級の枠組みの中でとらえなおし、外部発表を通じてさまざまな分野からのフィードバックの取得にも努めた。また、本研究の効率的な遂行のためには、実験者(及び実験補助員)が、被験者および調査対象者とのコミュニケーションを確立する必要があるため、エスノグラフィの方法論による聞き取り調査も部分的にスタートしつつ、来年度以降の研究の加速に備えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
文献調査やエスノグラフィの部分的な開始もスムーズにスタートしている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度のスタートともに、本研究に必要な計測装置・データ取得装置等を速やかにセットアップし予備的な実験を開始することにする。また、すでに海外での映画祭での上映やフェスティバルでのインスタレーションなども予定されているため、積極的な外部発表を進める。
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