2017 Fiscal Year Annual Research Report
Tectonic reconstruction of the Interface between Panthalassa and Paleotethys oceans
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16F16329
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
辻森 樹 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (00436833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PASTOR-GALAN DANIEL 東北大学, 東北アジア研究センター, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2016-10-07 – 2019-03-31
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Keywords | パンゲア大陸 / パンサラッサ / 古テチス海 / 古生代後期 / 中央アジア / 東アジア / 高圧変成岩 / オフィオライト |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、イラン高原から中央アジアを通ってアジア東縁に点在する古生代後期の低温高圧型変成岩とオフィオライト構成岩に着目し、超海洋パンサラッサと古テチス海のインタフェイスについての未解決問題の解決に取り組むものである。平成29年度は、研究初年度(平成29年10月~平成30年4月)に引き続き、イラン高原から中央アジア、日本列島、ロシア沿海州の古生代後期(特に3.2~2.7億年前)の低温高圧型変成岩の連続性に着目し、構造地質学・変成岩岩石学、地球年代学、古地磁気学を相補的に組み合わせた総合研究を実施した。昨年度に引き続き、変成海洋玄武岩試料から分離したジルコンを韓国の基礎科学資源研究所において高質量分解能型二次イオン質量分析装置(HR-SIMS)をもちいたU-Pb年代測定を試みた他、変成堆積岩についてはレーザーアブレージョンと四重極型誘導結合プラズマ質量分析(LA-ICPQMS)をもちいた砕屑性ジルコンの年代頻度パターンの把握を行った。初年度の予察的実験を発展させる形で、西南日本及びロシア沿海州の古生代後期の変成岩からフェンジャイト質雲母を分離し、スペインのサラマンカ大学で高精度の酸素・水素同位体組成を系統的に行った。比較のため西南日本の中生代低温高圧型変成岩のフェンジャイト質雲母についても同じ分析を行い、普遍性の検証を行った。さらに、日本列島の古生代プレート境界岩の野外地質調査を行い新しい試料も得た。超海洋パンサラッサ-古テチス海に関して3編の学術論文を公表し、6件の学会発表を行った。最終年度に向けて、ELEFANTコードを用いたコンピューターによる3Dダイナミクスのモデリングと、GPlatessソフトウェアを用いた超海洋パンサラッサと古テチス海周辺のプレート境界の変遷の可視可を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに構造地質学・変成岩岩石学・地球年代学・古地磁気学の解析が進んでいることに加え、本研究課題の成果の一部が学術論文に公表されはじめた。
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Strategy for Future Research Activity |
計画通りに天然試料の解析を進める。それに加えて地球ダイナミクスの3Dモデリングを行い、総合的に超海洋パンサラッサ-古テチス海のインターフェイスの復元を推進する。
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Research Products
(15 results)