2017 Fiscal Year Annual Research Report
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16F16358
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
佐藤 琢哉 九州大学, 理学研究院, 准教授 (40451885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KHAN PRITAM 九州大学, 理学研究院, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2016-11-07 – 2019-03-31
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Keywords | フェムト秒光パルス / ポンプ・プローブ測定 / フォノン / ラマン散乱 |
Outline of Annual Research Achievements |
フェリ磁性のビスマス添加希土類鉄ガーネット単結晶試料を用いて、フェムト秒ポンプ・プローブ測定を行った。4.2THzの振動モードが観測され、詳細な偏光依存性・温度依存性測定の結果、Egモードのフォノンであることが判明した。これは、ガーネット結晶においてフォノンを初めて非熱的・コヒーレントに励起・観測したことになる。また、自発的ラマン散乱測定の結果と比較することにより、フェムト秒パルスで励起されたフォノンは、インパルシブ誘導ラマン散乱機構であることが明らかとなった。 強誘電・反強磁性を併せ持つマルチフェロイック物質であるBiFeO3を用いてフェムト秒ポンプ・プローブ測定を行った。室温で2.5THzの振動モードが観測され、上述のガーネット試料と同様の測定により、Egモードのフォノンであることが判明した。 今後は、フォノンの磁場による変調を調べることが重要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
磁気-プラズモンナノ構造はまだ作製できていないが、2つの単結晶試料において予想外の進展を見せている。
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Strategy for Future Research Activity |
誘電体・金属試料の超高速磁気プラズモンダイナミクスを調べるために、申請者の研究室が有するフェムト秒ポンプ-プローブ磁気光学過渡吸収分光測定を行う。また、カイラル磁性体・マルチフェロイック物質におけるフォノン・マグノンダイナミクスを時間分解測定し、マグノン・フォノン結合について調べる。
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