2016 Fiscal Year Annual Research Report
Biology of Trophoblast Cell Fusion
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16F16403
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
今川 和彦 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (00291956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BAI RULAN 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2016-11-07 – 2018-03-31
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Keywords | 細胞融合 / トロホブラスト細胞 / 胎盤形成 / 反芻動物 |
Outline of Annual Research Achievements |
哺乳動物の次世代を保証するためには、母親の妊娠が成立しなければならない。妊娠の成立には胎盤の形成が不可欠であり、その構成細胞であるトロホブラスト細胞は自身または母親の子宮内膜上皮細胞と融合することで、胎盤の構成細胞としての機能を発揮できる。ところが、この融合の分子メカニズムは未だに解明されていない。そこで、本研究は牛子宮内のトロホブラスト細胞を用い、in vivoとin vitroで細胞融合を検証し、次に、その融合過程を再現する。このことにより、胎盤形成のメカニズムに迫る。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
牛伸長胚トロホブラスト細胞を回収するとともに、妊娠子宮の固定包埋を行った。 先ず、2核細胞の発現時に特徴的な遺伝子発現を免疫染色法、in situ hybridization法などで精査し、妊娠20日以降に現れる2核細胞に特徴的なマーカー遺伝子(内在性レトロウイルス遺伝子)BERV-K1とSyncytin-Rum1発現を決定した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、マーカー遺伝子を使いながら2核細胞の単離を行い、2核細胞自身の遺伝子発現を精査する。その中から、融合過程で発現が上昇または減少する遺伝子を見つけ、それらをin vitro細胞系で強制発現あるいは発現制御しながら、機能の面から細胞融合のメカニズム迫っていく。そのとき、次世代シーケンサー、バイオインフォマテックなどを駆使することは言うまでもない。
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