2018 Fiscal Year Annual Research Report
中性子捕捉療法を指向したホウ素含有環状ペプチドの開発
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16F16412
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
菅 裕明 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (00361668)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YIN YI-ZHEN 東京大学, 大学院理学系研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2016-10-07 – 2019-03-31
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Keywords | BNCT / macrocyclic peptides / RaPID / Bpa / Cba / hEGFR |
Outline of Annual Research Achievements |
イン博士は、ホウ素含有アミノ酸を遺伝暗号リプログラミンによってペプチド鎖に導入する研究に従事しました。 まず、彼はパラ位にボロン酸基を有するフェニルアラニン類似体の導入について検討しました。このアミノ酸は過去に論文上で伸張反応によって導入できることは知られていましたので、伸張導入については大きな問題はないと予想されました。イン博士はそれをまず菅研のもつFITシステム(Flexible In-vitro Translaton system)で再現し、さらにそれを用いて特殊環状ペプチドライブラリーを構築、がん疾患のマーカータンパク質の1つであるEGFRに結合するボロン酸含有環状ペプチドの発見に成功しました。 さらにイン博士は、ボロンが10個はいったクラスター分子であるカルボランを側鎖にもつL-アラニン誘導体(LCba )のペプチド鎖導入を検討しました。LCbaは嵩高いカルボラン側鎖をもっているため、伸張導入は困難であることが判明しました。一方、LCbaは翻訳開始反応で導入できることがわかり、彼はこの知見を元にアミノ基にクロロアセチル基をもつLCba(ClAc-LCba)を合成、これを用いた特殊環状ペプチドライブラリーを構築しました。前述同様、EGFRに結合するカルボラン含有環状ペプチドの発見に至りました。この研究はホウ素中性子捕捉療法に応用できる新規な化合物を創製できる汎用性の高い技術開発を示唆した極めて重要な研究となりました。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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