2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16GS0201
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
橋本 治 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 教授 (50092292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 哲 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50280722)
前田 和茂 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20125652)
藤井 優 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30302079)
金田 雅司 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00400226)
神田 浩樹 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40321971)
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Keywords | ハイパー核 / 電磁相互作用 / (e,e'k^+)反応 / 高分解能分光 / 中性K中間子生成 / ストレンジネス |
Research Abstract |
ハイパー原子核はストレンジ・クォークを含む多体系であり,強い相互作用によって束縛されたハドロン多体系の研究にとってユニークな役割を果たす。本研究は、ストレンジ・クォークをもつ重粒子としては最も安定なΛハイペロンを束縛するΛハイパー核を、(e, e'K^+)反応によって最高質量分解能で測定し, 1.原子核深部に深く束縛されたΛハイペロンの性質 2.Λハイパー核の構造 3.Λ核子間相互作用 を明らかにすることを主要な目的としている。 18年度は東北大学がジェファーソン研究所に設置した高分解能K中間子スペクトロメータ(HKS)を用いて2005年に収集したデータの解析、およびその結果を踏まえた次世代実験のデザインを行った。特に、次世代高分解能散乱電子スペクトロメータ(HES)の磁石は18年度(一部磁石は鉄材料の入手遅延により19年度に繰越)に製作を完了した。また、HKS検出器アップグレードのための水チェレンコフ検出器のR&D, HES検出器用プラスチックシンチレータホドスコープの設計、製作を進めた。 一方,上記(e, e'K+)反応によるハイパー核研究と不可分な研究として,1GeV領域における電磁相互作用によるストレンジネス生成素過程の実験を実施することが本研究の第2の目標である。東北大学原子核理学研究施設に設置した第二世代中性K中間子検出器(NKS2)と重水素ターゲットを用いた実験を実施し、閾値領域における中性K中間子の観測を行った。NKS2検出器は従来の検出器より前方のアクセプタンスが広いため、より広い運動学領域においての観測が可能となった。
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Research Products
(6 results)