2004 Fiscal Year Annual Research Report
生体内における細胞外マトリックス・リモデリングの役割と制御機構の解明
Project/Area Number |
16GS0311
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野田 亮 京都大学, 医学研究科, 教授 (30146708)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北山 仁志 京都大学, 医学研究科, 助教授 (30231286)
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Keywords | Rap1 / C3G / Ras / MMP-2 / MT1-MMP / RECK / septin / endomucin |
Research Abstract |
MMPおよびRECKに関する成果 (1)遺伝子欠損マウスの交配によって分泌型MMPであるMMP-2と膜型MMPであるMT1-MMPの2重変異体を作成したところ、出生直後に無呼吸のまま死亡することが分かった。これらのマウス新生仔では、血管径が著しく小さく、筋肉も未発達であった(呉ら)。 (2)肺非小細胞癌(竹中ら)および大腸癌(武内ら)において、RECKの発現と良好な予後との間に相関性が見られることが示された。 (3)TIMP-2による血管内皮細胞の運動抑制に際して、Rap1を介したRECKの発現誘導が関与する可能性が示された(呉ら)。 悪性転換抑制遺伝子Rap1に関する成果 (1)神経分化したNG108-15細胞にシンドビス・ウイルス・ベクターを用いて遺伝子導入し、whole cells patch法によって電気興奮性を記録するという実験系において、活性化型Rap1が活動電位を抑制し、活性化型Rasが活動電位を増強することを見出した(今村ら)。 (2)random mutagenesisおよび酵母two-hybrid法を用いて、Rap1の活性化因子の一つであるC3Gの機能をdominant negativeに抑制するRap1変異体を取得した(施ら)。 その他 (1)L-selectinを介したリンパ球のローリングに静脈内皮に発現しているendomucinが関与することが見出された(神田ら)。 (2)Sept4欠損マウスにおいて精子形成に異常が生ずることを見出した(猪原ら)。
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