2006 Fiscal Year Annual Research Report
パルス中性子源を活用した量子機能発現機構に関する融合研究
Project/Area Number |
16GS0417
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
池田 進 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (80132679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 晋一 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 准教授 (00221771)
那須 奎一郎 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (90114595)
福永 俊晴 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (60142072)
吉沢 英樹 東京大学, 物性研究所, 教授 (00174912)
秋葉 悦男 産業総合技術研究所, エネルギー技術研究部門, 総括研究員 (90356345)
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Keywords | パルス中性子 / 中性子錯乱 / 基礎物性 / ナノ物質・材料 / 計測技術 / 偏極中性子 / 国際協力 |
Research Abstract |
本研究は国際協力関係の強化により国内外のパルス中性子施設を用いた科学研究を推進して新しいパルス中性子科学を創成するとともに、その実現に向けた先端的技術開発をすすめるものであり、(1)海外研究施設との共同研究の推進、(2)中性子科学の刷新、(3)中性子技術の高度化、(4)異分野との共同研究による新しい中性子科学の創成を基軸として研究を推進している。8月と3月に研究会を開催し、展開している研究について議論を深めた。 (1)外国のパルス中性子施設との協力関係を強化して実験研究を推進し、3月の研究会では外国施設からの参加を得て、国際協力について議論を深めた。 (2)表面・界面量子組織構造の多次元精密構造解析、グリーンマテリアルの発現機構の解明、非一様系における量子組織構造とダイナミクス研究、水素結合を基調とする生体分子ネットワーク研究、強相関物質の超構造とダイナミクスの研究の5分野の基礎研究を推進しているが、それぞれの分野において、脂質一塩混合系多層膜や高分子薄膜の構造とダイナミクス、水素エネルギー材料やプロトン導電体等の構造と機能、フラクトンの動的構造因子の決定、金属ガラスの局所構造、溶液構造、水素結合の振動モード、多電子系を対象にした経路積分理論、電子ドープ領域の高温超伝導体、マルチギャップ超伝導体等についての研究がすすめられた。 (3)挿入デバイスとしてのフェルミチョッパー開発、集光デバイス等の光学素子開発、収束型小角散乱技術へ向けたモノクロメータ等の開発、ITを用いた実験支援システムとしてコラボラトリー機能の開発、検出器開発がすすめられた。 (4)異分野との共同研究をすすめた。考古学では、種々の縄文土器等の中性子回折実験を行ない、また、同一試料に対して岩石学的な胎土分析も行ない、両者の結果の比較を行なった。医学では、白内障及びアルツハイマー病の関連蛋白質の異常構造を調べた。
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Research Products
(80 results)