2016 Fiscal Year Annual Research Report
自己決定理論を活用した理科授業における学習意欲構造の考察
Project/Area Number |
16H00203
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Research Institution | 歌志内市立歌志内中学校 |
Principal Investigator |
松本 浩幸 歌志内市立歌志内中学校, 教頭
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Project Period (FY) |
2016
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Keywords | 自己決定理論 / 内発的動機づけ / 自律性 |
Outline of Annual Research Achievements |
理科教育における自己決定について文献と調査により概観を探り、調査質問紙を作成した。自己決定が教育において過去に調査されているのかを明らかにするために, 国内で教育における自己決定の周辺を調査している17編の論文の調査内容を集約した。569の設問によった。学習全般に関わるものが214, 教科に関わるものが133で, 英語, 数学, 理科が40を超え同じ程度であった。次に生活全般に関わるものが多く, どちらも動機づけに関わる設問が502と多くを占めた。自己決定に関わる有能感・自律性・関係性に関わるものが, 216で40%以上となり自己決定を調べるために多くが割かれている。授業の自己決定の設問は一問もなかった。そこで, 授業での自己決定をも調査する質問紙を作成した。調査A・B・C・Dの4つに分かれ, それぞれ, 自己決定に関わる有能さ・自律性・関係性, 動機づけのスタイル, 授業での自己決定, 生活の自己決定について調べる設問を設定した。90項目を予備調査の結果, 不良項目などを削除し60項目となった。協力校にて、作成した授業プランと質問紙により調査した内容から以下がわかった。 ・自己決定を支える概念は、能力・自律性・関連性の因子が検出された。 ・動機づけスタイルは、4因子 内発的動機づけスタイル等が見いだされた。 ・動機づけスタイルでは学年で外的、男女で内発的に有意な差があった。 ・授業では、男子が進め方の自律性、1年が自律的欲求で有意な差があった。 ・項目間の相関では、能力・自律性・関係性・内発が相互に相関が見いだされた。 ・授業の進め方の自律性は、関係性と内発的動機づけスタイルが相関があった。
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