2016 Fiscal Year Annual Research Report
学生実験における小仕込試験醸造の微量分析法としてのQCMセンシングシステムの提案
Project/Area Number |
16H00475
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
黒岩 真弓 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 技術専門員
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Project Period (FY) |
2016
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Keywords | QCM |
Outline of Annual Research Achievements |
○研究目的 : 学生実験において、学生に日本国菌である黄麹菌と清酒酵母の並行複醗酵による日本酒醸造という日本古来から伝わるバイオテクノロジーにふれて欲しいという意向から試験醸造免許を取得し、小仕込による試験醸造を導入することとなった。美味しく香りの良い日本酒醸造をめざすために経過過程のもろみの状態を科学的にリアルタイムで検出できることが重要である。蔵元で従来行われている日本酒分析(比重・アミノ酸度・酸度等)のためのもろみの採取量(数百mL)では小仕込醸造では支障があるために1桁以上少ない採取量での分析を行う必要がある。そのためにもろみのリアルタイムの状態を知るためのQCMセンシングシステムによる微量分析法を導入することを検討する。このQCM(Quartz Crystal Microbalance)法は抗原抗体反応や電極反応の吸着解離現象をリアルタイムに高感度で周波数変化として検出できる方法であり、同じ吸着解離現象を検出する表面プラズモン法等に比べると比較的安価な装置である。導入するに当たり、従来の分析を行うシステムの構築、もろみ状態をモデル化してのQCMシステムの検討、実際の小仕込醸造実験の検討、従来の分析法との比較を行うことでQCMシステムの最適化の検討を目的とした。 ○研究方法と成果 : 従来のもろみ分析をおこなう分析システムを構築するために醸造協会並びにいくつかの日本酒醸造の蔵元の見学をさせていただき情報収集及び情報交換を行った。それらをもとに検討することにより、分析システムを構築出来た。小仕込醸造の蒸きょう作業の簡略化のために餅つき機の“むし”機能を用いることを検討し、有効性が示唆された。さらに、QCMシステムの検討については、もろみ状態を考慮すると、センサ部、送液部等を検討する必要が生じた。今後さらに検討していきたい。
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