2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H00609
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
金子 直恵 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 技術員
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Project Period (FY) |
2016
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Keywords | インフラマソーム / コムギ胚芽無細胞蛋白質合成技術 / 炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
インフラマソームとは、病原微生物や代謝産物などの分子パターンを認識して活性化する細胞質内蛋白質複合体の総称であり、炎症性サイトカインであるIL-1βやIL-18の産生を誘導することで、炎症反応を惹起する。インフラマソームは、リガンドを認識するNod-like receptors(NLR)s、IL-1β前駆体を切断して活性化する酵素であるcaspase-1、それらのアダプター分子として働くASCにより構成されている。 多くのNLRsが、遺伝性炎症疾患やメタボリックシンドロームと関連していると報告されているが、直接活性化する物質や化合物については不明である。そこで本研究では、インフラマソーム構成蛋白質を、コムギ胚芽無細胞合成技術により合成し、試験管内でインフラマソームの再構成を行い、Alpha(Amplified Luminescent Proximity Homogeneous Assay)と組み合わせることによって、インフラマソームを活性化する分子や、阻害分子を探索するシステムを構築し、炎症反応を惹起する分子機構の解明や、炎症疾患の分子標的薬の開発を目的とする。 これまでに、多くの研究報告がなされているNLRP3、NLRC4、NOD1、NOD2を、コムギ胚芽無細胞蛋白質合成技術を用いて合成することができた。これらの蛋白質についてFlagタグ化、ビオチン化を行い、その近接をAlphaによって定量化することに成功した。 以上の成果により、今後、炎症性疾患の原因となっている、NLRP3、NLRC4、NOD1、NOD2を標的とした創薬スクリーニングが可能になった。
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[Journal Article] Nod2-Nodosome in a Cell-Free System : Implications in Pathogenesis and Drug Discovery for Blau Syndrome and Early-Onset Sarcoidosis.2016
Author(s)
Iwasaki T, Kaneko N, Ito Y, Takeda H, Sawasaki T, Heike T, Migita K, Agematsu K, Kawakami A, Morikawa S, Mokuda S, Kurata M, Masumoto J.
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Journal Title
Scientific World Journal
Volume: 2016
Pages: 2597376
DOI
Peer Reviewed
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