2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H01756
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
神門 典子 国立情報学研究所, 情報社会相関研究系, 教授 (80270445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 哲也 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (80723519)
相澤 彰子 国立情報学研究所, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (90222447)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 探索的検索 / ユーザの状況 / タスク / クエリ推薦 / マルチファセット検索 / 検索結果の多様化 / 多段階要約 / 検索実験の妥当性 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度の研究実績の概要は下記の通りである。 (1)ユーザの状況の捕捉と分析:探索的検索の例として、網羅的な情報探索タスク、探索中のユーザの時間認識、および、モバイル検索と音楽検索における複雑さの異なる検索タスクにおいて、ユーザ実験を行い、ログと、視線・インタビュー・アンケートなどのインタラクションデータを収集し、タスクと状況に応じた傾向を分析した。 (2)ユーザの状況に応じて、ユーザを支援する技術: a) 網羅的情報探索のタスクにおいて探索を支援するクエリ推薦インターフェース、b) マルチファセット検索インタフェース、c)検索結果の多様化と多段階要約提示、d)ファセット検索の精緻化に必要な要素技術として 1) Wikipedia、DBPediaなどからのNamed Entityの属性抽出と組織化、2)文書中の非自然言語要素(数式など)へのアクセスについて、研究を進めた。上記a)は、あるクエリに対する未知の適合情報を含む度合いを、観点多様性と既知適合情報のディスカウントを考慮して定式化している。ユーザ実験の結果、既存方式よりも有効なことが示唆された。b)は、広く多様なタスクに適用可能な基盤技術の一つである。c)は、モバイル検索など、画面の小さいデバイスを用いて、探索的な検索において、特に有用である。 (3)検索の基礎技術として、検索の多様化について研究を進めた。また、検索実験の規模(とくに、検索課題(topic)数)による実験結果の信頼性・妥当性を検証する方式を提案し、数学・統計学の理論に基づいて考究するとともに、多くの実例に適用して検証をすすめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の研究実績(1)ユーザ状況の捕捉に関しては、計画よりもより多様な検索タスクとデバイスを用いた検索実験データ収集を行うことができた。中国・清華大学の協力により、計画には含まれていなかったモバイル検索について、ViewPortを考慮したデータ収集と解析が可能となった。 研究実績(2)においても、複数のアプローチとその要素技術について研究をし、提案システムにおいて、システムの実装のみならず、ユーザ実験においてその有用性を示すことができた。 研究実績(3)も、検索実験の妥当性の検証とそれに基づく検索実験計画指針については、計画以上に多くの業績をまとめることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
引きつづき、多様なユーザの検索タスクと状況に応じて、ユーザの探索を支援する技術に関して研究、実装、評価実験を進めるとともに、多様なタスクと状況における探索ログなどのインタラクションデータの収集と解析を進める。 探索の支援は、単独のクエリの推薦をさらに展開し、検索の戦略やTrailなどの一連の検索方策の提案やメタ認知を与える視点の提示など、より大きな流れとしてユーザの探索や結果の分析・吟味を支援する技術への展開も視野にいれて研究をすすめる。 検索の有効性の評価については、対話的な探索的検索のためのユーザ実験に適用可能な方式についても探求する方策を検討する。 これらの一連の研究の基盤として、タスクTaxonomyの拡充を進める。これまでインタラクティブ検索分野で広く着目されてきたLi et al (2008 )らのタスクTaxonomyを、Task Complexityと本研究課題でこれまでに収集した各種ログデータの解析とを踏まえて分析を深めていく。既存研究は、複数の研究者がログデータの解析に基づいてタスク種類を分析することを試みているが、体系的方策は確立しておらず、手探りで個別的に進められており、研究がつみかさなっていない。今後は、本研究課題と関連するConversational Searchに関する研究プロジェクトにおいて、Conversational Searchに関するタスクTaxonomyの拡張を進めているオーストラリア・RMIT大学とも連携して研究を進めていく予定である。
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Research Products
(26 results)
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[Book] Proceedings of the Second International Workshop on Search as Learning, SAL 2016, co-located with the 39th International ACM SIGIR Conference on Research and Development in Information Retrieval, SIGIR 2016, Pisa, Italy, July 21st, 2016. CEUR Workshop Proceedings16472016
Author(s)
Jacek Gwizdka, Preben Hansen, Claudia Hauff, Jiyin He, Noriko Kando
Total Pages
62
Publisher
CEUR-WS.org