2019 Fiscal Year Annual Research Report
mproving the Energy-Water-Material Nexus toward sustainable future in East Asia
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16H01799
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
李 秀ちょる 名城大学, 経済学部, 教授 (10329683)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陳 禮俊 山口大学, 経済学部, 教授 (00314790)
羅 星仁 広島修道大学, 人間環境学部, 教授 (00342311)
何 彦旻 追手門学院大学, 経済学部, 講師 (10744021)
知足 章宏 フェリス女学院大学, 国際交流学部, 准教授 (90525156)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 東アジアエネルギー環境問題 / 低・脱炭素社会 / 原子力リスク / 越境大気汚染 / 低・脱炭素技術革新 / E3MEマクロ計量経済モデル / FTT技術選択モデル / 東アジアエネルギー環境共同体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の考察から、東アジアでの持続可能な低炭素社会、そして環境エネルギー面で安全な社会が保障されるためには、少なくとも日中韓で緊密な政策協調と共同の取り組みは、必須の条件であることが明らかになった。 まず、原発リスク問題においては、福島第一原発事故を受け、原子力の安全性に関するEU指令を有する欧州では、各国にストレステストを行うよう促し、また透明性の高いリスク評価に基づき安全性を見直すという取組みが進められている。しかし、同様の動きは東アジアでは観察されず、原発の安全に関するデータや情報の共有もあまり行われていない。東アジアにおける原発政策と規制制度の比較分析、事故事象の事前事後対策システム、並びに安全管理人材育成、技術向上と情報共有など多方面にわたる原発リスクに関する共同のレジームやガバナンスの構築は、極めて緊急度の高い課題である。 次に、気候変動問題であるが、温室効果ガス排出量は、日中韓が世界のほぼ1/3を占めている(2015年)。ただし、東アジアでは、温室効果ガス削減に向けた共通のガバナンスは存在せず、政策協調は見られない。東アジアが、これから低炭素政策と技術協力、炭素市場の共通化、再生可能エネルギー普及に歩調を合わせられれば、大幅なエネルギー転換と低炭素技術革新が進み、世界の低炭素経済成長の新たなリーダー役となりうる。 そして、越境移動汚染問題については、その代表的な汚染物質であるPM2.5の濃度は、日本でもいくつかの地域で環境基準を超えており、中国、韓国は高レベルの状態にある。しかしながら、東アジアでは効果的な対策が進んでいるとは言い難い。これに比べて、EUでは、欧州長距離越境大気汚染条約およびEUシーリング規制など複数の枠組みを通じて、PM2.5低減取組みも進んでいる。欧州事例に鑑みれば、アジアでも複合・複数汚染物質アプローチが有効であることが示唆される。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(24 results)