2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Systematic Improvement Method of Risk Literacy Based on Global Communication
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16H01813
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飯本 武志 東京大学, 環境安全本部, 教授 (80302678)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | リスクリテラシー / 原子力科学技術教育 / 放射線教育 / 原子力人材育成 |
Outline of Annual Research Achievements |
「Ⅰ.リスク認知と定量化研究」「Ⅱ.リテラシー醸成システム開発」の2分野、Ⅰについては①~③の3区分、Ⅱは①~④の4区分、合計2分野7区分に分割して、計画に基づき研究を遂行した。 平成29年度の各区分における主な実施項目は、【Ⅰ①放射能展開】学校教育用に開発した空気GM計数管の計数の安定化を目指した改良、教育現場で使用できる自然放射線源の製作◎、ペルチェ型霧箱の開発と動作の安定化を目指した改良◎、【Ⅰ②外部被ばく展開】開発した簡易線量計(KIND-mini:プラスチックシンチレータ使用)の改良と特性試験、【Ⅰ③内部被ばく展開】開発した大気ラドン濃度測定器(半導体式2段フィルター法)の特性試験と校正、【Ⅱ①調査】ヨルダン(7月)米国(11月)フィリピン(2月)の放射線リスク学校教育に関する現状調査、【Ⅱ②プログラム等開発】グローバル標準教材となる英語版教材の骨子の国際的検討、関連する標準プログラム・モジュールの検討、【Ⅱ③効果測定、費用便益分析】効果測定手法の事例収集、【Ⅱ④他分野展開】化学リスクへの適用可能性の検討、であった。上記のうち◎印の項目は、研究協力者との協議に基づき、新たに計画に加えられたものである。 なお、本研究のこれまでの成果がアジア太平洋地域への技術開発協力に大きく寄与していると高く評価され、外務省公式動画の中で本研究活動が扱われた。この動画はIAEA総会(平成29年9月)で紹介されている。また、平成29年度(2017年)日本原子力学会保健物理・環境部会「学術貢献賞」、ACSEL2017「Best Poster Award」の2学会賞を受賞した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
1)当研究チームによる調査検討結果に基づき、当初の計画になかった「新霧箱の開発研究」「自然物質を用いた教育用放射線源の開発研究」を研究区分I①の中で新たに実施していること。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる平成30年度も、基本的には当初の計画通りの体制と方法で研究を進める。 研究区分I①については、当初計画を超えてのより高度な研究になるが、当初計画分も含め、既存の予算と体制内で推進できる目途が立っている。 本研究の総括として、IAEA及び外務省と協力して成果の国際発信機会を作る計画を現在関係者で調整、立案中である。
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Remarks |
≪受賞等≫―平成29年度(2017年)日本原子力学会保健物理・環境科学部会 学術貢献賞 ―Best Poster Award, ACSEL 2017;4th Asian Conference on Safety and Education in Laboratory
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Research Products
(28 results)