2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H01885
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
深瀬 浩一 大阪大学, 理学研究科, 教授 (80192722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樺山 一哉 大阪大学, 理学研究科, 准教授 (00399974)
真鍋 良幸 大阪大学, 理学研究科, 助教 (00632093)
下山 敦史 大阪大学, 理学研究科, 助教 (90625055)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 糖鎖 / 免疫 / ワクチン / N-グリカン / アジュバント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、糖鎖が免疫制御に働く機構の一端を明らかにするとともに、その機構を利用した免疫制御法を開発することを目的とした。申請者は、細菌由来自然免疫刺激糖鎖の構造と生物機能を解析し、それらが免疫活性化とそれに伴った免疫抑制を引き起こすことを明らかにした。その制御が容易ではないことから、主に生体由来の糖鎖を利用した新たな免疫調節法を考案するに到った。特にコアフコース等のN-グリカンの糖鎖修飾による免疫調節機能に焦点をあて、コアフコース認識レクチンの探索、コアフコース転移酵素阻害剤の開発、それらの免疫調節への利用について検討し、自然免疫調節剤の併用を含め、新たながん免疫療法に結びつけることを目的とした。 本年度はまず,N-グリカンライブラリの構築を行った。コアフコース、バイセクティンググルコサミン、ポリラクトサミン、末端ガラクトースおよび末端シアル酸の機能を調べるために、糖鎖ライブラリを合成した。その結果,コアフコース含有糖鎖、バイセクティンググルコサミン含有糖鎖の効率合成を達成した。加えて、酵素合成を組み合わせて用いることで、ポリラクトサミン含有糖鎖も合成した。また、合成した糖鎖を用いたレクチンとの相互作用解析も行った。シアル酸含有糖鎖とシグレックの相互作用をSTD-NMRにより解析した。また、コアフコースを認識するレクチン候補を発見し、SPR、STD-NMRなどによりその相互作用を解析した。 さらに、コアフコースの機能制御を目指してコアフコースの生合成酵素であるFUT8の阻害剤の開発も行った。 加えて、生細胞上での糖鎖が膜タンパク質の動態に及ぼす影響を調べるために、HaloTagテクノロジーを用いて合成N-グリカンを細胞表面に提示するシステムを構築法した。これを用いて種々の合成糖鎖で修飾した膜タンパク質が相互作用する分子の解析やそれが引き起こす動態変化を解析した。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(41 results)