2017 Fiscal Year Annual Research Report
Further Development of the Bauddhakosa: The Creation of Standard Japanese-English Glossary of the Important Buddhist Terms with Their Illustrative Sentences
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16H01901
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Research Institution | International College for Postgraduate Buddhist Studies |
Principal Investigator |
斉藤 明 国際仏教学大学院大学, その他の研究科, 教授 (80170489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎本 文雄 大阪大学, 文学研究科, 教授 (70151991)
下田 正弘 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (50272448)
室寺 義仁 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (00190942)
高橋 晃一 東京大学, 人文社会系研究科, その他 (70345239)
宮崎 泉 京都大学, 文学研究科, 教授 (40314166)
石田 尚敬 愛知学院大学, 文学部, 講師 (80712570)
佐久間 秀範 筑波大学, 人文社会系, 教授 (90225839)
山部 能宜 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (40222377)
種村 隆元 大正大学, 仏教学部, 准教授 (90401158)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 仏教学 / バウッダコーシャ / 基準訳語 / 定義的用例 / 仏教用語 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、XML形式による定義的用例ならびに関連文献の整理という方法を採用し、およそ200の重要な仏教術語について、定義的あるいは主要な用例を根拠として提示した上で、現代語(日本語・英語)への基準的な訳語集を策定・提起するすることを目的とする。研究の第2年度にあたるH29年度は、7月と3月に全体研究会を行い、10の研究班それぞれの研究計画と成果を検証し、併せて関連する研究発表を行った。 6月に東京で開催された第62回国際東方学者会議(ICES)にて研究代表者は、シンポジウム「仏典翻訳の裏表-南北両伝の翻訳事情-」を主宰し、本プロジェクトに関連して、内外の5名の専門研究者とともに、仏教が伝播した南・東南アジア、東アジア、内陸アジアそれぞれにおける仏典翻訳の特色の相異とその背景をめぐって、種々の討議および意見・情報交換を行った。研究代表者と研究分担者、ならびに海外研究協力者は8月にトロント大学で開催された国際仏教学会で関連する研究成果を発表した。また、同年7月に浙江大学において国際因明学会が開かれ、その特別部会として設置された"Bhaviveka and Logic"と題するパネルにおいて、研究代表者と研究分担者、および海外研究協力者が関連成果を発表した。研究代表者はまた、9月に花園大学で開かれた第63回学術大会において、「インド学仏教学研究における国際情報発信と国際的学術交流-その総括と展望-」と題するパネルを主宰し、インド学仏教学分野における6つの専門領域それぞれを代表する研究者とともに、活発な討議および意見・情報交換を行った。11月には、「『般若心経』を解体する-般若心経研究の最前線-」と題する公開シンポジウムを開催して7つの関連発表を行い、本プロジェクトの意義を『般若心経』の実例を通して分かりやすく解説し、90名を超える出席者とともに貴重な意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度はほぼ予定通りに研究が遂行され、各研究班の活動報告、成果報告、および研究ノートを収載した本プロジェクトのNewsletter no.6を刊行した。また、連携研究者による関連研究成果『『根本中論「般若」の語義釈論・宝鬘』和訳』(ツルティム・ケサン(白館戒雲)他)を発刊した。斎藤研究班では、五位百法に関するヴァスバンドゥ(世親)作『五蘊論』に対するスティラマティ(安慧)の『大乗五蘊論釈』の研究を着実に進め、次年度の出版に向け、最終段階に入っている。また、『倶舎論』を中心とする五位七十五法に関しては、すでに英語版の公刊の準備がほぼ終わり、次年度(本年)9月にStudia Philologica Buddhica, Monograph Series (IIBS) にて公刊される運びとなった。本年度は当初の計画通り順調に研究が進展したと評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、当初の計画に沿って着実に研究を進めるとともに、日本語と英語の両言語により、電子媒体および紙媒体とで研究成果の公開を軌道に乗せることが期待される。この点は、英語版五位七十五法の公開と併せ、英語版のHPの整備を通して実現したいと考えている。2018年度は本研究プロジェクトの最終年度を迎えるが、国内外の次世代の関連研究者への継承とさらなる深化・発展を期する意味でも、本プロジェクトが具体的な研究成果として公にしてきた基本的なモデルをぜひとも整備・完成させたいと考えている。
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Research Products
(13 results)