2019 Fiscal Year Annual Research Report
言語記号が(非)恣意的である理由と利点:進化・発達・脳機能の総合的検討
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16H01928
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
今井 むつみ 慶應義塾大学, 環境情報学部(藤沢), 教授 (60255601)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大槻 美佳 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (10372880)
秋田 喜美 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (20624208)
酒井 弘 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (50274030)
佐治 伸郎 鎌倉女子大学, 児童学部, 准教授 (50725976)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 言語心理学 / 恣意性 / 非恣意性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、音象徴性について代表的なBouba-Kiki課題について、日本語健聴な成人群と聴覚障がい群とを対象に前年度に実施した調査結果を分析した。その結果、聴覚障がい者も健聴者と同様に丸い図形に対し、より鼻音の子音を選択し、尖った図形に対し選択しないという、これまでも知られてきた音象徴的な特徴を示すという結果となった。このことは、聴覚環境のみでなく、構音トレーニングといった後天的教育による音象徴性への感受性の可能性を示唆するものである。そのため、本年度は同一のBouba-Kiki課題を、日本語健聴な成人群と聴覚障がい群とに対して、構音阻害条件の下で回答してもらい、調査を実施した。具体的には、2種類の構音阻害条件により回答を行ってもらった。1つ目の条件はスプーンを口に含んでもらい、口全体の構音調整ができないもの、2つ目は唇でスプーンを挟みつつ回答してもらうというもので、喉頭や舌の構音運動は阻害しない条件である。これら2つの条件の下、回答にどのように影響が観られるのかについても、データを収集した。この結果についての分析は、次年度進める予定である。また、失語症患者に対する音声・文字・視覚提示時にそれぞれ選択回答してもらう際の視線計測を実施するための体制が整った。音声・文字・視覚はそれぞれ失語症患者における処理部位の違いによる回答傾向は知られているが、その傾向と視線情報がどのように結びつくかは明確ではなく、言語の恣意性・非恣意性を知る明らかにする上で欠かせない研究である。計測調査実施は次年度を予定している。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)