2016 Fiscal Year Annual Research Report
英語到達度指標CEFR-J準拠のCAN-DO指導タスクおよびテスト開発と公開
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16H01935
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
根岸 雅史 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (50189362)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
投野 由紀夫 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (10211393)
中谷 安男 法政大学, 経済学部, 教授 (90290626)
金子 恵美子 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (30533624)
奥村 学 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (60214079)
酒井 英樹 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (00334699)
高田 智子 明海大学, 外国語学部, 教授 (20517594)
能登原 祥之 同志社大学, 文学部, 教授 (70300613)
和泉 絵美 同志社大学, 全学共通教養教育センター, 准教授 (80450691)
石井 康毅 成城大学, 社会イノベーション学部, 准教授 (70530103)
内田 諭 九州大学, 言語文化研究院, 准教授 (20589254)
篠崎 隆宏 東京工業大学, 工学院, 准教授 (80447903)
小泉 利恵 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70433571)
村越 亮治 神奈川県立国際言語文化アカデミア, 講座・研究課, 講師 (30567110)
印南 洋 中央大学, 理工学部, 教授 (80508747)
工藤 洋路 玉川大学, 文学部, 准教授 (60509173)
長沼 君主 東海大学, 外国語教育センター, 准教授 (20365836)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 外国語教育 / 教育評価・測定 |
Outline of Annual Research Achievements |
指導タスク作成班では、CEFR-Jにおける、CAN-DOディスクリプタに基づく指導タスクを作成した。その際、日本人英語学習者の実用使用域にある各レベルのCAN-DOディスクリプタの作成を優先した。その作成に当たっては、指標形式の学習到達目標であるCAN-DOディスクリプタと指導タスクの関係について議論し、指導タスクの作成方法を決定した。その上で、基本的に1つのCAN-DOディスクリプタに2つずつの指導タスクを作成した。次いで、それらの妥当性を検討するとともに、CEFR-J CAN-DOディスクリプタに基づく指導タスク作成の原則をまとめた。 なお、受容技能(リーディング・リスニング)と発表技能( ライティング・スピーキング)では、指導タスクの作成に関して、その作成方法は異なる部分がある。前者においては、CEFR-Jのレベルに合ったインプット・テキストが必要となるのに対して、後者においては、CEFR-Jのレベルに合ったアウトプット・テキストの例が必要となる。現状では、タスク班のタスク事例においては、これらのテキストの選択や作成は、これまでの研究から得た経験に基づいて行われてきている。 一方、言語処理班では、指導タスク開発には、文法・語彙・テキスト特性に関する基礎資料が必要であることから、文法・語彙が一覧できるデータベース、それから既存の CEFR準拠コースブックのテキストが閲覧できるコーパス、テキストのCEFRレベルの自動判定を行うプログラムなどのツール群を整備し、タスク班の利用に供した。 英語学習者の音声データの音声認識プログラム開発では、一般的なスピーキング・テストの音声データの書き起こしを利用して、音声認識を試みた。音質の問題もあり、十分な精度が得られなかったものの、今後の課題が明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね順調に進捗しているが、タスクのカバーしているCEFR-Jレベルがやや限定的である。テキスト・レベルの判定プログラムに関しては、まだ完全とは言えないものの精度は上がってきている。また、音声認識プログラムの精度が実際の運用に供するにはまだ不十分である。
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Strategy for Future Research Activity |
開発がまだなされていないCEFR-JレベルのCAN-DOディスクリプタの指導タスクについては、指導タスク作成の原則がまとめられたことにより、今後開発が進められると期待できる。テキスト・レベル判定プログラムについては、精度改善の方向性は見えてきているために、さらなる向上が可能である。また、別のタイプのスピーキング・テスト・データの利用により、音声認識プログラムの精度の向上を図ることができると期待される。
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Research Products
(66 results)