2018 Fiscal Year Annual Research Report
Comparative Local Governance (State-Civil Society Relations) in Asia and Japan
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16H01996
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
辻中 豊 東海大学, 政治経済学部, 教授 (70145944)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重冨 真一 明治学院大学, 国際学部, 教授 (00450461)
唐 亮 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (10257743)
山本 英弘 山形大学, 地域教育文化学部, 准教授 (20431661)
曽我 謙悟 京都大学, 公共政策連携研究部, 教授 (60261947)
森 裕城 同志社大学, 法学部, 教授 (70329936)
大西 裕 神戸大学, 法学研究科, 教授 (90254375)
中溝 和弥 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (90596793)
小嶋 華津子 慶應義塾大学, 法学部(三田), 准教授 (00344854)
崔 宰英 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (80332550)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ローカルガバナンス / 市民社会 / 近隣住民組織 / 社会集団 / ガバナンス / 地方政府 / 地方自治 / 比較政治 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の成果としては、計画されていた日本の地方政府と比較するための海外でのローカルガバナンス調査(具体的には関係アクター調査、社会団体、近隣住民団体、地方政府などへのサーベイ調査)が中国ならびにタイでの政治的環境の悪化から、実施を次年度に伸ばし、それらに替えて、市民へのweb調査を中国での3地域(北京、重慶、浙江)、韓国ソウル市、台湾台北市で行った。これはすでに行った日本13都市でのweb調査に対比可能なものである。また中国側協力研究者たちがローカルガバナンス調査の方法、意義をより理解を深めていただくため、6名を招聘し共同研究会を開催するとともに日本の関係機関(関東地域)への実地調査を行った。 共同研究の中間成果は『第四次 団体の基礎構造に関する調査(日本・社会団体調査)報告書』(筑波大学)228ページとして2019年3月にまとめた。調査の概要から社会過程の分析6論文、政治過程の分析3論文、国際比較分析1論文を含む。その他の日本調査のコードブックの編集も進め、次年度前半に刊行予定である。 そのほか、各分担研究者は、学術論文のほか、例えば 曽我謙悟.2019.『日本の地方政府』〈中公新書2537〉中央公論新社、大西裕(編)2018『選挙ガバナンスの実態 日本編』ミネルヴァ書房、として出版し、また辻中豊・山内直人編2019『ソーシャル・キャピタルと市民社会・政治:幸福・信頼を高めるガバナンスの構築は可能か』(出版は次年度)などを著述編集した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者の拠点が筑波大学から東海大学政治経済学部政治学科に移動した。筑波大学での国際比較日本研究センター(CAJS)でのこれまでに蓄積されてきたデータ、データベース、個票、各種コートブック・報告書類を保存整理し、代表者の新拠点に移動し分担者にも一部配布するとともに基礎部分を筑波大学アーカイブスにおいて保存利用可能にするなど、研究環境の整備に時間を一定要した。また中国での政治的環境が習近平政権の、大学や地方政府、研究者個人への締め付け・監視強化によって急速に悪化し、純粋学術的なローカルガバナンス調査も、被調査アクターが委縮することが予想されたため困難になった。代わってweb調査に力点を移して本年度実施したが、その調査票に関しても、中国では大幅な縮小改訂を余儀なくされた。同様のことは一定、タイ調査でも考えられ、ローカルガバナンス調査の海外での展開に関して、修正を余儀なくされている。ここには予算の問題もある。予想以上に海外調査での費用がかかるため協力機関側とのマッチングファンド型でなければ実質的な調査は不可能となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに15か国でローカルガバナンスと市民社会の調査を行った経験から、十分な予算があれば、ある程度協力機関を説得しつつ、様々な方法で市民社会のアクター調査を実施できると考えられる。今回のプロジェクトは、しかし、予算が限られ、またそれに比して、アジア各国での物価が上昇していることから、各アクターへのサーベイ調査は限定的にならざるをえない。残り2年度ど、予想以上の調査成果をあげてきた日本でのローカルガバナンス調査の成果を確実にすること、つまり研究成果の公開にむけて、コードブックの整備、データの分析に力点を移したい。国際比較の側面は、示唆的例示的なものにとどまる(対比可能なレベルはコストと政治的理由で今回は困難)が、日本の13都市を中心とした密度の濃い分析で学術的な成果を生み出していきたい。
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Research Products
(15 results)