2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H02034
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
矢田 勝俊 関西大学, 商学部, 教授 (00298811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高井 啓二 関西大学, 商学部, 准教授 (20572019)
宮崎 慧 関西大学, 商学部, 准教授 (30635818)
石橋 健 関西大学, ソシオネットワーク戦略研究機構, PD (30749221)
李 振 東洋大学, 経営学部, 講師 (30759923)
里村 卓也 慶應義塾大学, 商学部(三田), 教授 (40324743)
金子 雄太 関西大学, ソシオネットワーク戦略研究機構, PD (40770300)
中原 孝信 専修大学, 商学部, 准教授 (60553089)
左 毅 関西大学, ソシオネットワーク戦略研究機構, 委嘱研究員 (70633684)
市川 昊平 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (90511676)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 経営情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
多様なパスデータを用いた解析を行うために、(1)店舗実験の実施、(2)消費者行動モデルの構築、(3)国際ワークショップの開催、(4)パスデータ融合の体系化に取り組み、2018年度の計画どおり研究を遂行することができた。(1)店舗実験の実施:2017年度から延期していたものであり、2018年度は地震や台風の影響で実施時期に遅れが生じたが、顧客動線データとアイトラッキングデータを収集することができた。(2)消費者行動モデルの構築:実験実施の遅れにより、実験と並行して以前から蓄積していたデータを用いたモデル構築に取り組んだ。このようにして、混雑状況の予測やアイトラッキングのフィールドモデルに関する成果発表の準備を整えることができた。(3)国際ワークショップの開催:JST CRESTとの共催で国際ワークショップIABD2018を開催し、パスデータのフィールドモデルに関する成果発表を行った。(4)パスデータ融合の体系化:研究協力者のKohli教授(コロンビア大学)、Wedel教授(メリーランド大学)らと議論し、店舗実験で収集したパスデータを用いた仮説検証やモデル構築について検討した。具体的には、顧客動線データと購買履歴データを用いた視線予測モデルの構築におり、パスデータ融合に関する研究を実施する上で大きな課題となるアイトラッキングデータ収集の負荷を軽減することが期待される。また、ジョイント・トピックモデルのフレームワークを応用したパスデータ融合について検討することとなった。これらに関する議論と並行して、2019年度に実施予定の第二回店舗実験における実験設計について検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2017年度、延期された店舗実験を実施し、2018年度の計画を予定どおり遂行することができたことが、おおむね順調に進展していると判断できる理由である。 第一回店舗実験の実施に遅れが生じたが、パスデータ融合に関する研究を実施するためのデータとして約90人のアイトラッキングデータと顧客動線データを収集することができた。消費者行動モデルの構築については、以前から蓄積していたデータを用いて実験に先行して進めることで、実験延期の影響を最小限に抑えることができた。第一回店舗実験で収集したデータを用いたパスデータ融合に関する研究についても議論し、具体的な問題について検討することができた。第二回店舗実験の設計ついても検討を始めており、実験延期が生じても今年度のように対応することが可能と考えられる。したがって、次年度以降の研究を遂行するための準備は整っており、研究計画全体の見直しは不要と判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は店舗実験で収集したデータを用いて、パスデータ融合に関する基本的な枠組みから消費者行動の仮説検証に取り組む。第一回店舗実験では、店舗内の回遊行動に関する仮説検証を中心にデータを収集した。第二回店舗実験では、商品購入に関する仮説検証を中心にデータを収集することで、パスデータ融合に関する研究の実施に十分な数のデータを蓄積する。また、2018年度までに取り組んだバースト検知手法を用いた混雑状況予測モデルと注視情報の媒介効果に着目したアイトラッキングデータのフィールドモデルに関する成果発表についても並行して取り組む。
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