2018 Fiscal Year Annual Research Report
Atomic level analysis of the interfaces between solid surfaces and ultrathin water films for control of the interface reactions
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16H02076
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
新井 豊子 金沢大学, 数物科学系, 教授 (20250235)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 成朗 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (40360862)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ナノ水膜 / 水固体界面 / 周波数変調原子間力顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
制御システムに、フェーズロックロープ(PLL)を1台追加し、1次共振、2次共振周波数を同時に変調できるシステムに拡張した。これにより、1次共振で、大きな(数十ナノメータ)構造に追従しながら、その構造の中の原子レベルの構造を観察可能にした。 KBr結晶を大気環境におくと、環境湿度に依存して、1分子吸着から、湿度が上がると厚い水分子層が吸着する。潮解湿度より10%程度低い相対湿度50-60%の環境におき、サファイヤ探針を近づけると、毛管現象も作用して、探針試料間には2-3 nm程度の水架橋(ナノ水膜)が形成される。このナノ水膜/KBr界面の水和構造を安定して、第4層まで分子分解能でFM-AFM像を取得できた。また、KBrに探針を押しつけると、探針直下のみが溶解し、探針がなくなると再析出することを発見した。この作用により、KBr結晶の内部の(001)面を掘りながら原子分解能で観察に成功した。 Si(111)基板を一旦超高真空中で、原子レベルの平坦表面を出した後、600度で熱酸化した表面酸化Si(111)基板のを試料とした。70%程度の高湿度環境に2時間程度おき、2nm程度のナノ水膜を形成し、連続的に変化を観察した。凹凸部分から腐食が始まる様子が観察できた。 原子間力顕微鏡探針と金属表面間に閉じ込められた水分子の振る舞いをモデル化するため、二枚の白金電極間に約200個の水分子を閉じ込めて、電極間距離を圧縮する分子動力学シミュレーションを行った。電極表面を移動して封入水分子クラスターを圧縮していくと、相互作用ポテンシャル面の極小点(電極表面と電極間の中心面)近傍に、4層の水膜構造が現われ、0.6 Åまで間隙を圧縮するとナノ水膜は更に3層に転移した。電極表面にかかる圧力を評価すると、GPaのオーダーで引力から斥力に増加する振る舞いが見られたが、ナノ水膜構造の変化を反映する微細構造が出現した。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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