2018 Fiscal Year Annual Research Report
Bull’s eyeパターン化プラズモニックチップによる神経細胞ネットワーク解析
Project/Area Number |
16H02092
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
田和 圭子 関西学院大学, 理工学部, 教授 (80344109)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細川 千絵 大阪市立大学, 理学部, 教授 (60435766)
梅津 光央 東北大学, 工学研究科, 教授 (70333846)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | プラズモン / 神経細胞 / 蛍光増強 / 神経活動電位 / 光捕捉 / VSD / 顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
プラズモン神経回路網では自発活動と言われるスパイク状の電気活動が外部からの刺激に依存せず発生している。電位感受性色素(Voltage sensitive dye, VSD)を用いると、その蛍光強度変化を蛍光顕微鏡観察で単一細胞ごとで計測できる。しかし、VSDは蛍光変化が小さいのでS/Nが悪くなる。よって本研究では、プラズモニックチップを用い、格子結合型表面プラズモン共鳴による増強蛍光で自発活動を1 msのリアルタイムで計測し、広い視野にわたる自発活動を調べた。 プラズモニックディッシュはガラスボトムディッシュ底面をプラズモニックチップに貼り替えたもので、これとガラスボトムディッシュ上で20日程度ラット胎児海馬神経細胞を培養した。これらの神経細胞にDi-4-ANEPPSというVSDを結合させ、20 倍水浸対物レンズを用いて露光時間1 msで蛍光計測した。活動電位はTTX下での信号のノイズの標準偏差を求め、その3 倍以上の大きさのピークをスパイクとして評価した。その結果、プラズモニックディッシュではスパイクがガラスベースディッシュで埋もれてしまった信号をより多く評価でき、GABA-A受容体を阻害するピクロトキシン下でスパイク数が増加することも示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究を進めているプラズモニックチップ上で神経細胞を培養し、金と銀のチップにおいてVSDイメージングを行うことができ、神経活動電位の知見をin situで得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
蛍光増強に必要な光学系、プラズモニックチップ、発光分子(粒子)を詳細に調べ、発光フィルターと励起フィルターの組み合わせ、さらに、プラズモニックチップの構造により、発光シグナルを最大に検出できる最適な系を確立する計画である。
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Research Products
(40 results)