2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study of island-forming eruption at Nishinoshima based on remote multi-fields observation
Project/Area Number |
16H02221
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武尾 実 東京大学, 地震研究所, 教授 (00197279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉岡 裕子 神戸大学, 理学研究科, 准教授 (00359184)
前野 深 東京大学, 地震研究所, 准教授 (20444078)
大湊 隆雄 東京大学, 地震研究所, 准教授 (70322039)
高木 朗充 気象庁気象研究所, 火山研究部, 室長 (70354537)
篠原 雅尚 東京大学, 地震研究所, 教授 (90242172)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 火山 / 固体地球物理学 / 地質学 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年6月の気象庁の「凌風丸」による西之島周辺海域の調査の際,2017年6月に設置した海底地震計の回収と新たな海底電位磁力計の設置,ドローンによる2017年4月から8月の再噴火活動で流出した溶岩流および地形把握のための画像撮影と,噴出物試料の採取を実施した.2018年7月13日には再度の噴火発生が確認されたため,火口周辺の規制範囲が1.5kmまで拡大した.この噴火は8月上旬には終息したが,火口周辺規制は解除されず10月に予定していた再上陸調査も実施が不可能となった.そこで,2018年9月の気象庁の「啓風丸」による西之島周辺海域の調査の際,再度,ドローンによる遠隔の多項目観測と2018年7月の噴出物の採取を実施した.ドローンによる多項目観測では,新たに空中磁気測量の試験観測の行い,西之島全域の空中磁気測量実施に目処をつけた. 2018年7月の噴火活動で流出した新たな溶岩流の地形も詳細に把握し,その噴出量は約50万m3と見積もられた.さらに,2108年7月の噴出物の採取にも成功し,西之島の3回にわたる噴火活動のすべての時期の噴出物を収集することが出来た.回収した海底磁力電位計に新鮮なTube pumiceが付着しており,これらの試料の分析から,山腹での海底噴火の可能性が示唆された.西之島は富士山に匹敵する大規模な山体を持っていることから,長期に高いマグマ噴出率で活動を続けた事が考えられる.今回の調査により,西之島山頂部での噴火に至るマグマ上昇プロセスや,西之島山体下の浅部(1.5-2km)とより深部のマグマだまりの存在が明らかになった.今回の一連の活動でも山腹の海底噴火の可能性があり,今後,海底観測データとの比較や海底地形の変化をより詳細に把握することにより,マグマ上昇・噴出プロセスがより明解になり,噴火メカニズムと火山体の発達史が明らかになることが期待される.
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)