2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H02237
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中村 美千彦 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (70260528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 聡 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (40532213)
三宅 亮 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (10324609)
下司 信夫 国立研究開発法人産業技術総合研究所, その他部局等, 研究員 (70356955)
小園 誠史 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (40506747)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 噴火様式 / 火山爆発 / 石基鉱物 / マイクロライト / ナノライト / マグマ粘性 |
Outline of Annual Research Achievements |
火山の火道浅部まで上昇したマグマは、減圧により発泡して上昇の駆動力を得ると同時に、脱水して大きな過冷却状態に置かれ、微細な結晶が晶出して粘性が急上昇する。その両者がいかにバランスするかで、噴火の発生や噴火様式が決定される。本研究ではこれまで未解明のままである、安山岩~玄武岩質マグマの脱ガス機構、特に流動・変形の効果を高温変形実験により調べるとともに、マグマの粘性に対する減圧脱水結晶作用の影響を明らかにする。そしてこの両者を火道流物理モデルに組み込み、実際のマグマ貫入事例の圧力―時間履歴に即したマグマ挙動の時間発展を予測可能とすることを可能とし、さらにこの予測を、実際の活動推移や噴出物と比較し、モデルの検証や現象の解釈を行うことで、火山噴火メカニズムの解明に貢献することを目指した。 初年度は、まず独自の流紋岩質マグマの変形その場観察装置開発の実績と経験を基に、より高温に対応した改良型の製作を目指し、その設計に着手した。 Anton Paar社の粘弾性精密粘性測定ユニット(レオメーターヘッド)を組み込み、幅広い範囲の粘性と同時に、振動測定法により弾性の測定を可能とする計画に基づき。高温電気炉部分の、より詳細な装置設計を行うため、先にレオメーターヘッドの制御ソフトウェアを購入し、制御ソフトの構成や、設定可能パラメターを調べるとともに、物性データの取得手順などを確認した。その結果、本実験試料のように、時々刻々と物性が変化する場合には、一部の手順で通常用いる自動制御が使えない可能性があり、模擬試料によるマニュアル制御法のキャリブレーションを行うための試料ユニットを用意するのがよいことがわかった。また自作した加熱装置に応じて、ソフトウェアを書き換えることができることもわかった。本研究の内容は基盤研究Sに含まれ、継続して実施される。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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