2018 Fiscal Year Annual Research Report
Exploration of the reaction mechanism of photocatalysis with spatio-temporally resoved single partice operando spectroscopy
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16H02249
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Research Institution | Toyota Physical and Chemical Research Institute |
Principal Investigator |
松本 吉泰 公益財団法人豊田理化学研究所, フェロー事業部門, フェロー (70181790)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 一也 京都大学, 理学研究科, 准教授 (30300718)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 光触媒 / 顕微分光 / 過渡吸収分光 / 和周波発生分光 / 電位依存性 / 光電気化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、昨年に引き続き主に顕微分光を用いたバナジン酸ビスマス(BVO)単一微結晶と二硫化モリブデン(MoS2)結晶薄片におけるキャリア拡散、キャリアによる酸化反応について空間・時間分解測定を行なった。BVOについては光誘起正孔の拡散速度を見積ることができた。また、MoS2結晶薄片においては、光誘起自己腐食反応、およびヨウ化物イオンの酸化反応速度を空間マッピングすることができた。今年度は本研究の最終年度にあたるので、関連したトピックスについての国際シンポジウムを2018年5月に開催し議論を深めた。 以下に具体的な本年度研究成果を記す。
(1) 単一粒子における局所励起・局所プローブの測定方法を構築した。これを用いてBVO単一粒子を対象として、励起パルス光を局所的に集光し、プローブパルス光との距離に応じてキャリアの過渡吸収強度がどのように変化するかを精度よく測定した。2次元拡散方程式を用いてシミュ レーションを行ない捕捉されたキャリアの拡散速度を見積もった。その結果、拡散係数は励起光エネルギーに依存するが、拡散の異方性はほぼないことがわかった。(2) 電気化学セルを試作し、単一MoS2超薄膜片の光自己腐食反応の進行を実時間観察し、反応速度の空間マッピングを行なった。また、反応速度の印加電圧、および溶媒の種類による依存性を明らかにした。その結果、腐食反応は結晶端や欠陥により生じたエッジ構造部分から進行することがわかった。(3) さらに、MoS2超薄膜片によるヨウ化物イオンの光酸化反応に注目し、局所励起した場合の光電流を測定し、反応収率が励起する場所にどのように依存するかを空間マッピングした。また、反応の膜厚依存性から、光誘起キャリアが薄片の中を拡散し、結晶薄片のエッジに到達して酸化反応を誘起するというモデルをえた。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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