2017 Fiscal Year Annual Research Report
細胞核の力学刺激応答計測を実現するバイオプラットフォーム
Project/Area Number |
16H02321
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
新井 健生 電気通信大学, その他部局等, 客員教授 (90301275)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小嶋 勝 大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (00533647)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | マイクロ・ナノデバイス / マイクロハンド / 微小力センサ / 細胞核 / 発生・分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では以下4つの計画を遂行する. ①対象細胞への局所刺激を行うため の高性能マイクロハンドの構築(H28-H29). ②高精度長期計測のためのマイクロ・ナノ計測系の構築(H29-H30 ). ③超高精度力学刺激を印可・計測可能なエンドツールの開発(H28-H29 ). ④細胞・細胞核へのエンドツールを用いた計測・刺激・応答計測と現象解明(H28-H30).平成29年度は下記に取り組んだ. ①対象細胞への局所刺激を行うための高性能マイクロハンドの構築:北京理工大学との共同研究により,制御演算処理部の小型・軽量化を図るとともに,必要なソフトウェアの開発を行い,ピックアンドプレースの検証実験を行った(電通大). ② 高精度長期計測のためのマイクロ・ナノ計測系の構築:様々な形状を持つ細胞等の自動認識を行うため,蓄積画像を学習して対象物を同定するアルゴリズムを作成し,評価検証を行った.また,現状では並進移動の追尾が行えるが,対象物の回転も追尾することが今後重要との認識に至り,次年度の新たな課題とすることとした(電通大). また,対象物を高速にピックアンドプレースするシステムを構築した(大阪大). ③超高精度力学刺激を印可・計測可能なエンドツールの開発:細胞や核内の局所に微量の薬液や物質を注入して刺激を与えるため,イオンFETの原理を用いたナノピペットの基礎実験を行った.ナノワイヤを応用した多自由度力センサの概念設計を行った(電通大). ④細胞・細胞核へのエンドツールを用いた計測・刺激・応答計測と現象解明:入出力ポートにポンプを接続し,プッシュプルで送液し安定な流速を得るとともに,刺激を5回以上与えることが可能な流路を設計した.流路内で1~5個程度の細胞を同時に多数捕捉する流路の設計と試作を行った.(電通大).また,並列して多数細胞に刺激付加可能な流路を構築し,評価を行った(大阪大).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度当初計画の通りに進捗している.
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Strategy for Future Research Activity |
新たな原理に基づいたエンドツール用のセンサ開発を行い,センサ機能の拡張に取り組むと共に,実装する自働計測系の拡張も進める.また,プラットフォームを細胞核の特性解析に用い,疾病との関係性など現象の解明に取り組む.
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Research Products
(16 results)