2016 Fiscal Year Annual Research Report
コンパクトシティ計画支援システムを活用した地方都市のまちづくり手法に関する研究
Project/Area Number |
16H02384
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
鵤 心治 山口大学, 創成科学研究科, 教授 (30264071)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大貝 彰 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10160433)
多田村 克己 山口大学, 創成科学研究科, 教授 (30236533)
趙 世晨 九州大学, 人間環境学研究院, 准教授 (80304848)
榊原 弘之 山口大学, 創成科学研究科, 准教授 (90304493)
小林 剛士 山口大学, 創成科学研究科, 助教 (40553160)
宋 俊煥 山口大学, 創成科学研究科, 助教 (00725244)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | コンパクトシティ / エキスパートシステム / 区域区分制度 / ポートランド市 / 立地適正化計画 / 地方都市 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の主な研究実績は、下記の通りである。 1.山口市(非線引き都市)と防府市(線引き都市)の都市計画に関連する各種行政計画を知識ベースとしたエキスパートシステムを構築し、両都市の集約型市街地構造の可視化モデルを提示した。また、同モデルのコンパクト性について、人口密度、主要施設までの距離、公共交通の人口カバー率等から評価し、効果と課題を明らかにした。 2.宇部市(非線引き都市)と周南市(線引き都市)を対象として、都市再生特別措置法で創設された立地適正化計画の居住誘導区域の指定手法について、1と同様のエキスパートシステムを構築し、検討を行った。シミュレーション結果を、現在、行政で検討されている居住誘導区域と比較し、手法の有効性および知識ベースによるシナリオ(推論)について考察を行った。 3.先進的にコンパクトシティ政策を実施し、評価を受けているアメリカ・ポートランド市の都市計画に関連する行政計画を知識ベース化すると共に、行政担当者のヒアリングからエキスパートシステムによるポートランド型コンパクトシティモデルを構築し、そのモデルを宇部市に適用させ、ポートランドと同様の計画方針を進めた場合のコンパクトシティの都市像について考察を行った。また、適用結果のコンパクト性について、人口密度、主要施設までの距離、公共交通の人口カバー率等から評価し、効果と課題を明らかにした。さらに、段階的に人口移動を伴う施策を実施する場合、どのような条件でどこから誘導施策を実施するか、その考え方を提示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に基づき国内外における調査の実施等を通じて、初年度の研究段階として、データ収集、ベースとなるシステム構築ができた。また、区域区分(線引き)運用の有無による山口市、防府市、宇部市の個別調査、および、海外のアメリカ・ポートランド市の行政ヒアリングと資料収集、イギリス・マンチェスター市、ポルトガル・リスボン市の予備的調査が実施でき、順調に遂行できたと言える。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に従って、進めていく予定である。また、研究分担者との全体会議によって、各研究者の個別研究成果の中間報告を行う予定である。また、アメリカ・ポートランド市を対象とした現段階の研究成果について、ポートランド市の担当者の協力を得て、再度、行政ヒアリングを行い検証を行う予定である。
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Research Products
(19 results)