2019 Fiscal Year Annual Research Report
Control of dynamic behavior of water by understanding relationship between structure of adsorbed water and wettability behavior of water
Project/Area Number |
16H02400
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
石崎 貴裕 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (50397486)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 表面・界面物性 / 吸着水 / 吸着構造 / 水の動的挙動 / 濡れ性 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成31年度は、以下の研究開発を行った。 (1)様々な濡れ性挙動を示す表面形成技術の確立及びその表面における濡れ挙動の評価 本研究では、疎水性表面に対し、熱CVD法を用いて親水基を末端に有する有機シラン分子を成膜することで、低ヒステリシス表面の形成を試みた。具体的には、疎水性有機シラン分子の原料としてoctadecyltrichlorosilane (OTS)を、親水性有機シラン分子の原料には 3-(2-Aminoethylamino)propyltrimethoxysilane (AEPS)を用いた。1段階目のOTSの処理時間を変化させることで被覆率を制御し、AEPSの吸着面積を制御することが可能であることを明らかにした。SPMによる形状像を画像解析して得たOTSの被覆率が91.2 %、 94.5 %の基板に対してAEPSを成膜すると、91.2 %の表面では滑落角が35.4か ら 31.6 (deg.)に低下した。OTSの被覆率が 82.0~91.2 %の時に、疎水性表面に親水基を導入することで、滑落角が低下することを明らかにした。 (2)モデル表面における吸着水の構造の解明 昨年までに作製したモデル表面における吸着水の構造を調べるために、FT-IRを用いて、水の水素結合に関連する3000~3600 cm-1のピークを中心に調査し、自由水と結合水に起因するピークに波形分離が可能であることを明らかにした。低ヒステリシス表面においては、自由水に起因するピークが主成分であることを明らかにした。 (3)吸着水の構造と水の動的挙動の関係 吸着構造と関連性の高い吸着水の吸着力とモデル表面の濡れ性の関係を調査した結果、吸着力の増大により静的接触角は低下し滑落角やCAHは増大したことから、吸着力と濡れ性挙動の間には一定の関係性が認められることを明らかにした。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)