2016 Fiscal Year Annual Research Report
リジン水酸化酵素Jmjd6を介したAire発現制御の分子基盤とその進化学的考察
Project/Area Number |
16H02497
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
福井 宣規 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (60243961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇留野 武人 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (80532093)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 発現制御 / 遺伝子 / 生体分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
Jmjd6は、鉄と2-オキソグルタル酸、および溶存酸素を共役因子として、リジン残基の水酸化を触媒する酵素である。研究代表者は、Jmjd6を欠損した胸腺では、Aire (autoimmune regulator) 遺伝子のイントロン2のスプライシングが障害され、N末端103アミノ酸残基だけからなる不完全なAireタンパク質(immature Aire)が増加する結果、免疫寛容誘導が正常に作動しないことを見いだした。本研究では、Jmjd6が選択的スプライシングを制御する分子基盤を解明すると共に、その新たな機能を明らかにすることを目的としており、以下の成果を得た。 1) in vitro transcriptionにより、Aireのイントロン2およびイントロン1を含むmRNA断片を調製し、これに結合するタンパク質をLC-Ms/Msを用いて同定した。その結果、イントロン2特異的に会合する候補分子を20種類同定した。2) immature Aireタンパク質とmature Aireタンパク質を共発現させると、mature Aireタンパク質の局在が核から細胞質に変化し、プロテアソーム依存性にタンパク質分解を受けることを見いだした。3) 新たに作製したコンディショナルKOマウスをFoxN1-Creマウスと交配することで、胸線上皮細胞特異的にJmjd6を欠損したマウスを樹立した。このマウスを用いて、膵臓に発現する自己抗原に対する免疫寛容誘導の解析に着手した。4) 超霊長類に保存されるGAG配列の生理的意義を解明するため、Aire intron 2の3’スプライスサイトのGAG配列をTTTに置換したノックインマウスを作製した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多くの遺伝子改変マウスを作製すると共に、候補会合分子の同定を行った。さらに、immature Aireタンパク質の機能に関して興味深い知見を得ており、研究は順調に進行していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
Jmjd6の生理機能の解明に向けて引き続き精力的に研究を進めると同時に、がんとJmjd6に関する報告が散見されることから、この方面の解析にも注力したい。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] The transcription factor EPAS1 links DOCK8 deficiency to atopic skin inflammation via IL-3 induction.2017
Author(s)
Yamamura K, Uruno T, Shiraishi A, Tanaka Y, Ushijima M, Nakahara T, Watanabe M, Kido-Nakahara M, Tsuge I, Furue M, Fukui Y
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Journal Title
Nature Commun.
Volume: 8
Pages: 13946
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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