2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study of the onset of gametogenesis at the beginning of puberty
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16H02514
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田中 実 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (80202175)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 精子形成開始 / 第二次性徴 / メダカ / 性分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
多くの脊椎動物において配偶子形成は第二次性徴と共に開始する。ところがどのようにしてこの時期に配偶子形成が開始するのかは大きな謎であった。申請者は生殖細胞の性決定を調べる過程で、生殖細胞は第二次性徴以前にすでに精子形成可能な状態になっていること、第二次性徴と精子形成開始の機構は区別されうるもので生殖腺の支持細胞が第二次性徴と精子形成開始とのタイミングを合わせていること、そこでは支持細胞と生殖細胞の性の一致が重要であることを見出した。さらに申請者はこの支持細胞で精子形成開始を抑制している遺伝子を見出した。これらの知見をもとに突然変異体を解析し、第二次性徴期にどのように精子形成が開始するのか、今まで解析されることのなかった生殖腺側からその分子機構を明らかにすることを目的とする。 我々が見出している因子とfoxl3が機能しない二重変異体では、この因子による制御がかからず、支持細胞からのシグナルが送られないため精子形成開始の抑制機構が働かない。生殖細胞側もfoxl3機能欠損のために精子形成が直ちに可能な状態になっているため、雄の幼魚のうちから精子形成が開始されてしまう。 そこで正常雄と二重変異体雄(あるいは因子の単一変異体)の支持細胞をセルソーターで単離し、次世代シークエンサーにより発現遺伝子の網羅的解析を行う 第二次性徴開始前の因子を発現する支持細胞と、第二次性徴後の支持細胞をセルソーターで単離し、抑制シグナルを解除するシグナル同定するためにRNAの網羅的解析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
正常雄と二重変異体雄(あるいは因子の単一変異体)の支持細胞の発現遺伝子の網羅的解析を行うために、二重変異体を支持細胞と生殖細胞が蛍光を発するトランスジェニックメダカと交配してその幼魚を性タイピングして大量に得た。ここからを蛍光細胞を酵素的に解離し、セルソーターで単離する条件検討を行った。さらに次世代シークエンサーに供するライブラリー作成を行った。また因子を発現させるためのベクター作成を行った。研究のための基盤作りは着実に進んでいるため、概ね順調に推移していると判断できる。
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Strategy for Future Research Activity |
ライブラリーの質の検定をバイオアナライザー等を用いて行う。一定水準の質が確認された時点で、次世代シークエンサーによる網羅的遺伝子解析を行う。そのデータを用いて、バイオインフォマティクスを専門とする連携研究者と共同で正常雄と二重変異体雄(あるいは因子の単一変異体)の発現差の解析を行う。因子の精製に着手する。
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[Presentation] Sex of Germline Stem Cells2016
Author(s)
Tanaka, M.
Organizer
3rd Macau Symposium on Biomedical Sciences
Place of Presentation
University of Macau (澳門大学), (China)
Year and Date
2016-05-23 – 2016-05-24
Int'l Joint Research / Invited
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