2019 Fiscal Year Annual Research Report
菌根共生におけるキトオリゴ糖シグナリングの分子基盤の解明
Project/Area Number |
16H02548
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
秋山 康紀 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (20285307)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | アーバスキュラー菌根菌 / Mycファクター / キトオリゴ糖 / ストリゴラクトン |
Outline of Annual Research Achievements |
マメ科モデル植物であるミヤコグサはMyc-LCOや4糖以上のキチンオリゴ糖に対して共生応答を示すが,DACオリゴ糖やキトサンオリゴ糖については調べられていない。そこで,DAC4糖がミヤコグサに対して共生応答を誘導するのかを調べた。キトサン4糖をメタノール-水中で無水酢酸を用いて部分N-アセチル化して3種類の異なるアセチル化度(25, 50, 75%)のDAC4糖を調製した。ミヤコグサ実生を用いたpCbp1-GUSレポーターアッセイにより,これらDAC4糖の共生応答誘導活性を調べたところ,アセチル化度に関係なくすべてのDAC4糖が同程度の活性を示すことが分かった。キトサン4糖は極弱い活性しか示さなかった。 次に,AM菌からDACオリゴ糖やキトサンオリゴ糖が分泌されているかを調べた。AM菌Rhizophagus irregularisを合成ストリゴラクトンであるGR24を添加したMilliQ水及び改変M培地で静置培養した後,菌体を濾別し菌分泌物を得た。これをメタノール-水中で重水素無水酢酸を用いてN-重アセチル化した後,LC-MS/MS分析を行った。その結果,MilliQ水と改変M培地の両方でキトサンオリゴ糖・DACオリゴ糖(重合度2~4)およびキチンオリゴ糖(重合度1~4)が分泌されており、両培地間でそれらオリゴ糖の組成は異なっていた。 続いて,イネにおけるキトサン・DACオリゴ糖の新規受容体タンパク質の同定に向けた光アフィニティープローブを開発することとした。光反応性基には最近開発された疎水性が低く,コンパクトな2-チエニル置換型α-ケトアミド構造を採用することにした。2-methylthiopheneを出発物質として,5ステップの反応により光反応性基ユニットを合成した。次に保護キトサン3糖糖供与体に光反応性基ユニットを導入した。現在、脱保護条件について検討を行っている。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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