2016 Fiscal Year Annual Research Report
リソソームでの核酸認識における核酸代謝系の役割についての研究
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16H02629
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三宅 健介 東京大学, 医科学研究所, 教授 (60229812)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 自然免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
Toll-like Receptor (TLR)は病原体成分を認識するセンサーである。病原体由来核酸はTLRの主要なリガンドであるが、自己由来核酸もTLRを活性化し、多くの疾患の病態に関わる。TLRの自己核酸に対する応答は厳密に制御されていると考えられる。本研究ではリソソームにおける核酸応答制御機構をリソソームにおける代謝の観点から検討する。具体的には、核酸応答に重要な核酸プロセシング機構と自己核酸への応答を防ぐ核酸分解機構との関係について検討するとともに、TLR7を刺激する内因性RNA断片とヌクレオシドの同定、核酸認識における代謝センサーmTORの役割についての解析を進める。これらの解析を通して、リソソームにおける核酸認識と代謝系の相互作用の分子基盤解明を目指す。 TLR8の構造生物学的解析からUridineがTLR8に結合すること、さらにレポーター細胞株を用いてTLR8の1重鎖RNAに対する応答をUridineが増幅することは既に報告している。TLR7については構造がまだわかっていないが、TLR7の1重鎖RNAに対する応答に及ぼすヌクレオシドの影響を調べた。NF-kB-Luciferaseを用いたレポーターアッセイでは、TLR7はUridineではなく、Guanosineと1重鎖RNA(PolyU)に強く応答した。また、マウス、ヒトのPlasmacytoid dendritic cells (pDCs)においても、TLR7の1重鎖RNAに対する応答がGuanosineによって増強された。精製したサル由来のTLR7タンパク質を用いて、結合実験を行ったところ、TLR7は単独ではGuanosineに結合しなかったが、1重鎖RNA存在下で有意な結合を示した。これらの結果は、GuanosineがTLR7の新たな内因性リガンドである可能性を示している。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Guanosine and its modified derivatives are endogenous ligands for TLR72016
Author(s)
Shibata T, Ohto U, Nomura S, Kibata K, Motoi Y, Zhang Y, Murakami Y, Fukui R, Ishimoto T, Sano S, Ito T, Shimizu T, Miyake K
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Journal Title
Int Immunol
Volume: 28
Pages: 211-222
DOI
Peer Reviewed
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