2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H02775
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
山城 哲 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00244335)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 真 国立感染症研究所, 副所長, 副所長 (10233214)
村瀬 敏之 鳥取大学, 農学部, 教授 (20229983)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 下痢症 / 臨床疫学研究 / 下痢原性微生物 / 北部ベトナム / 下痢原性細菌 / 下痢原性原虫 |
Outline of Annual Research Achievements |
ベトナム北部ナムディン省地区における下痢性便検体2120検体を引き続き解析し、非下痢性便検体471検体と下痢原性微生物の検出を比較した。下痢原性微生物の検出率は、下痢性便検体が13.1%、非下痢性便検体が8.4%と有意な差が見られた。今回の解析では、細菌性下痢症の起炎菌として有名な、サルモネラ、エロモナス、カンピロバクター、赤痢菌、コレラ菌は、双方の検体から検出が少なく、赤痢アメーバの検出がこの地域においては、幅広い年齢層で見られた。 さらに、下痢症起炎微生物として、ジアルジア及びクリプトスポルジウム等下痢原性原虫に関する分布調査を行った。また、牛、豚、犬等の家畜から、124検体を収集し、ヒトから分離された原虫と比較してその伝播経路を推定した。原虫の検出は、それぞれの特異抗体を用いた直接免疫蛍光染色法及びPCR法で行った。ヒト下痢性便検体のうち36検体から、ヒト非下痢性便検体のうち8検体から、家畜便検体のうち23検体からジアルジアが検出された。検出されたジアルジアのうち、ヒト下痢性便検体からは、assemblage(系統)A、B、及びEが検出された。ヒト非下痢性便検体からは、同様であったが、B、Eの割合が多かった。家畜便検体からはEが多く検出され、一部Aが見られた。以上より、この地域ではジアルジアはヒト・家畜間を伝播している可能性があると思われた。また、ヒトからのE検出は、初めての事例であると思われた。 クリプトスポリジウムも同様に直接免疫蛍光染色法及びPCR法で検出を試みた。ヒト下痢性便検体10検体、ヒト非下痢性便検体2検体、家畜便検体3検体から検出された。そのうち、C. hominisはヒトのみから、C. suisはブタのみから検出されたが、C. canisはヒト及びイヌから検出され、人獣間を伝播している可能性あると思われた。
|
Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(14 results)