2016 Fiscal Year Annual Research Report
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16H02781
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
定兼 邦彦 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (20323090)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 簡潔データ構造 / データ圧縮 |
Outline of Annual Research Achievements |
Hybrid DenseZDD の効率的実装を行った.ZDD は集合族をコンパクトに表現するデータ構造であり,DenseZDD はそのデータ構造をさらに圧縮した簡潔データ構造である.DenseZDD は静的なデータ構造であり,要素の追加・削除は行えない.それを可能にするために提案されたものが Hybrid DenseZDD であり,静的な DenseZDD と動的な ZDD を組み合わせたものである.Hybrid DenseZDD はDenzumiらにより2014年に提案されたものだが,その効率的な実装はこれまで存在しなかった. 本研究ではその効率的な実装を行った.工夫を要する点は,動的な ZDD を圧縮して DenseZDD に変換する際に必要な作業領域を削減する必要があるということである.変換の処理順序を工夫することで,必要な計算機のメモリを動的なZDDのサイズに比例するようにした.計算機実験により,提案手法は従来の ZDD よりも少ないメモリで動作し,速度低下も少ないことを示した. また,文字列集合を格納する圧縮されたトライ構造を開発した.これは整数集合での直前/直後の数 (predecessor/successor) を求めるデータ構造を基にしており,パタンの検索,挿入,削除を高速に実現できる.実験により,標準的なコンパクトトライ構造よりも高速であり,ノード数は少なくなることを示した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
集合族を表現するデータ構造については,目標通りの成果が得られた.
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Strategy for Future Research Activity |
幾何データ,特に地図データや高次元点データの検索のためのデータ構造の開発を行う.
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