2017 Fiscal Year Annual Research Report
計算機資源の動的再構成機能を有するベアメタルクラウド構築手法の確立
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16H02802
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
下條 真司 大阪大学, サイバーメディアセンター, 教授 (00187478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊達 進 大阪大学, サイバーメディアセンター, 准教授 (20346175)
木戸 善之 大阪大学, サイバーメディアセンター, 講師 (70506310)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ベアメタル / 資源管理 / クラウド構成技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ユーザが記載する計算機資源要求を受け付け、それら資源要求間で有限の計算機資源の調整・スケジューリングを行い、アクセラレータ等の計算機資源を動的に計算ノードに割り付けることで、それぞれの計算機資源要求および性能要求に合致したベアメタルクラウドをオンデマンドに構築・提供する技術を実現する。技術的には、申請者らが開発してきたユーザの資源要求に最適な計算機資源とネットワーク資源を動的に割り当てるジョブ管理フレームワークSDNJMSの資源割当機構を中核技術とし、クラウド管理ツールOpenStackおよびシステムハードウェア仮想化技術ExpEtherを連動させることにより、ユーザの多様なシステム構成要求に応じた動的資源割当を行うベアメタルクラウド構築手法および技術を確立する。このような研究目的に向け、2年目となる平成29年度は、前年度から継続となる「課題1. 計算機資源要求に基づく動的再構成フレームワークの設計と実装」に取り組み、後半期から「課題2. ユーザ資源要求に基づく計算機資源の多次元スケジューリング手法の考案」へ移行する。この研究計画に基づき、平成28年度は下記の(b)(b')(c)を推進した。 (b) 計算機資源要求に基づく動的再構成フレームワークの設計と実装: 本フェーズでは、計算機資源要求に基づいた資源割り当てシミュレータの開発を行った。 (b')コンテナ仮想技術採用時の技術検証: 本フェーズでは、動的再構成機能を有するベアメタルクラウドを構築するに際して、コンテナ仮想技術採用時の技術検証をおこなった。 (c) ユーザ資源要求に基づく計算機資源の多次元スケジューリング手法の考案: 本フェースでは、ユーザスループット最大化といった観点から、プロセッサ、複数の再構成可能資源をユーザの計算機要求資源に割り当てるスケジューリングアルゴリズムの設計を行なっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度、当初予定では、(b)動的再構成フレームワークの実装を完了し、(c)ユーザ資源要求に基づく計算機資源の多次元スケジューリング手法の考案に移行する計画であった。しかし、コンテナ仮想技術を採用した場合の性能面の技術検証を行う必要性が生じ、(b')コンテナ仮想技術採用時の技術検証、の研究プロセスを急遽実施内容に組み込んだ。そのため、(c)の開始時期にやや遅れが発生している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、当初予定から本年度および今年度に実施予定の(c)ユーザ資源要求に基づく計算機資源の多次元スケジューリング手法の考案に引き続き取り組むとともに、実環境背の性能評価と有用性・運用性の検証を推し進めていく予定である。
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