2017 Fiscal Year Annual Research Report
次世代モバイルアプリのための軽量エージェントを用いた階層型クラウドアーキテクチャ
Project/Area Number |
16H02806
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
飯田 勝吉 北海道大学, 情報基盤センター, 准教授 (00332768)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古閑 宏幸 北九州市立大学, 国際環境工学部, 准教授 (20433401)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 第5世代携帯電話網 / モバイルエッジコンピューティング / 輻輳制御 / 超低遅延サービス / TCP公平性 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.超低遅延サービスのためのモバイルエッジコンピューティングモデルの拡張 前年度開発した超低遅延サービスのためのモバイルエッジコンピューティングの基礎モデルを現実的なモデルに拡張した。具体的には、ネットワーク内にコントローラ(またはオーケストレータ)を設置する。コントローラは、各エッジサーバの処理状況の情報を定期的に収集し、端末からの処理要求を受け取り、どのエッジサーバに割り振るべきかを判断する。そのようなモデルの性能をシミュレーション評価により明らかにし、さらに、実機実験を行った。具体的には、人物の顔を含む画像をエッジサーバにおくり、登録されている人物が何人含まれているかを数えて、それを瞬間的に収集するソフトウェアを活用した。エッジサーバを地理的に離れた2拠点に配置し、2台のエッジサーバで処理を行わせた。その結果として、シミュレーション評価と棄却率に差が生じることが明らかになった。その原因を調査したところ、コントローラにおける計算時間の推定アルゴリズムの精度向上が重要であることを明らかにした。 2.モバイルエッジコンピューティング環境でのTCP公平性研究の発展 前年度までに行ったモバイルエッジコンピューティング環境でのTCP公平性研究を発展させ、ボトルネックリンクがデータセンターの外にある場合の公平性が改善する拡張方式を提案し、その性能を明らかにした。またその研究成果を論文誌上で発表した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2の論文および3の論文を論文誌上で発表しているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
1.超低遅延サービスのためのモバイルエッジコンピューティングの基礎モデルの数学的解析 H28年度に確立した基礎モデルを数学的に解析する。 2.モバイルエッジコンピューティングモデルのための遅延予測モデルの改善 H29年度に実施した研究によるとコントローラが計算要求を受け取った際に、その要求の完了時間の予測が重要になることが明らかになった。そこで、それを改善する方式を提案し、その性能を明らかにする。 3.モバイルエッジコンピューティング環境でのTCP公平性の改善 H29年度までに実施したTCP公平性提供機構を引き続き改善する。
|