2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16H02841
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大町 真一郎 東北大学, 工学研究科, 教授 (30250856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅谷 至寛 東北大学, 工学研究科, 准教授 (80323062)
宮崎 智 東北大学, 工学研究科, 助教 (10755101)
大町 方子 仙台高等専門学校, 専攻科, 教授 (90316448)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 映像符号化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、映像品質をその映像にとって重要な情報の視認性と捉え、映像中の重要な領域の視認性を保証しつつ超高圧縮を実現する技術を開発することである。まず重要な領域を検出する方法として、視覚的顕著性を利用した手法を検討した。視覚的な注目のしやすさを顕著性の数値で表し、顕著性が高い領域を重要であるとみなす。さらに、グラフカットの手法を用い、重要なオブジェクトが存在する領域と背景領域を分割する。重要領域は高品質で、背景領域は低品質で符号化することにより、重要な領域の情報を保ちつつ全体の符号量を削減する手法を提案した。提案手法の性能を標準データベースを用いて検証し、標準的な符号化法と比較してオブジェクトの品質を向上することが可能であることを確認した。一方で、スパースコーディングを用いることにより品質をさらに高める手法についても検討した。符号化対象の映像からスパースコーディングの基底を抽出することで、その映像に特化した基底を用いた符号化が実現できる。映像のうち最初のフレームから基底を抽出し、その基底を用いてその他のフレームを符号化することで効率良い符号化が実現できることを確認した。また、別のアプローチとして、畳み込みニューラルネットワークを用いて後処理フィルタを構築することで映像の品質を向上させる手法についても検討した。以上の成果は国際ジャーナルに投稿したほか、国際会議や国内会議で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
映像からの重要な領域を抽出し、背景を劣化させることにより効率良い符号化を実現する方法について検討し、一通りの成果が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
さらなる高精度化について検討する。なお、当初は重要領域の抽出を利用したブロック分割を実現する手法の開発を目指していたが、本年度の研究成果により、ブロック分割に反映させるよりもむしろ任意形状の重要領域を正確に抽出するほうが効率が良いことが分かったので、今後その方針で進める予定である。
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