2018 Fiscal Year Annual Research Report
Prediction of antigenic evolution of influenza viruses through Bayesian estimation using statistics on strings
Project/Area Number |
16H02863
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
伊藤 公人 北海道大学, 人獣共通感染症リサーチセンター, 教授 (60396314)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | インフルエンザ / 変異予測 / データ同化 |
Outline of Annual Research Achievements |
インフルエンザの予防にはワクチン接種が有効であるが,人の免疫圧による選択淘汰を受けてウイルスの遺伝子が変異し続けるため, ワクチン株を頻繁に更新しなければならない。そこで,本研究では,ワクチン株を先回りして準備するために,感染症数理疫学と集団遺伝学を融合し,ウイルスの遺伝子配列の文字列統計量から,感染症流行モデルのパラメータを推定する手法を開発すること,インフルエンザのリアルタイム流行予測およびウイルスの変異予測を行い,その予測精度を明らかにすることを目的としている。 2019年度は,下記の項目の研究を実施した。 感染症流行モデルにQuasi-species理論を導入し,ウイルスの塩基配列,感染者数,人の集団免疫の時間変化を表す数理モデルを新規に提案した。H1N1亜型のインフルエンザウイルスの塩基配列と感染者数の観測データを粒子フィルタにより提案モデル上にあてはめ,ウイルスの変異とインフルエンザの流行規模を予測するデータ同化手法を開発した。インフルエンザウイルスの塩基配列を用いたデータ同化においては,そのアミノ酸配列上の位置による組み合わせ爆発が起こり,通常の粒子フィルタでは効率的なデータ同化ができないため,Position-specific importance resampling法という手法を提案し,粒子フィルタによるデータ同化を効率化した。ウイルスのアミノ酸をあらかじめ18カ所選択し,100,000粒子を用いて1カ月ごとにデータ同化を行い,6カ月後のウイルスのヘマグルチニン分子上のアミノ酸置換を予測した。その結果、本手法により,6カ月後のアミノ酸置換を,適合率79%,再現率53%で予測できることを明らかにした。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)