2017 Fiscal Year Annual Research Report
Research and development on use and application for 3D multimedia learning materials based on Linked Open Data
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16H02923
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岡田 義広 九州大学, 附属図書館, 教授 (70250488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 晃介 九州大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (30735121)
谷澤 亜里 九州大学, 附属図書館, 助教 (50749471)
吉田 素文 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (00291518)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | リンクト・オープンデータ / 教材開発 / 電子教材 / 教育基盤 / 教育実践 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,既存の3次元マルチメディア教材に含まれるテキスト,静止画,動画,3次元CG等のモノメディアについて,それらコンテンツの意味や属性情報を抽出し,LOD(Linked Open Data)化することにより,新たな3次元マルチメディア教材を計算機に自動合成(キュレーション自動化)させ,その結果を対話的に修正し最適化することにより,教員の必要とする教材コンテンツを簡便に効率よく生成する基盤技術とツールの開発を行うものである。また,今後増え続けるであろう3次元マルチメディア教材(教育ビックデータ)を再利用可能とするためのLODとHTML5・WebGL等の最新ウェブ技術による検索流通基盤を研究するとともに,3次元マルチメディア教材の開発と授業実践を通して真に有用なシステムの開発を目指すものである。 以下の(1)~(4)についてそれぞれ研究開発を実施した。 (1)3次元マルチメディア教材編集生成基盤技術の研究開発では,(1-c) LODに基づく教材コンテンツ自動合成ツールの開発,(1-d) 自動合成結果を対話的に修正し最適化する編集ツールの開発,(2)3次元マルチメディア教材検索流通基盤技術の研究開発では,(2-c) XML による著作権情報を含むフォーマット標準化,(2-d),既存電子書籍フォーマット(EPUB, iBooks, EduPub 等)との互換機能の研究開発,(3)ウェブ統合基盤システムの開発では,(3-a) 最新ウェブ技術に対応した編集生成基盤システムの開発,(3-b) 最新ウェブ技術に対応した検索流通基盤システムの開発,(4)授業実践による応用研究では,次年度の授業実践に向けた3次元マルチメディア教材開発のための資料収集等準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記「研究実績の概要」の(1)から(4)について,それぞれ以下の進捗である。 (1)「LODに基づく教材コンテンツ自動合成ツールの開発」と「自動合成結果を対話的に修正し最適化する編集ツールの開発」では,既存3次元マルチメディア教材の構造情報を用いて,LODとしてデータベース化されたモノメディアを自動で割り当てることにより,新たな3次元マルチメディア教材を自動合成するシステムを開発した。また,単純な選択操作と最終的なユーザの修正操作による最適化によって,ユーザが必要とする教材の生成を可能とする編集ツールを開発した。 (2)「XMLによる著作権情報を含むフォーマット標準化」と「既存電子書籍フォーマットとの互換機能の開発」では,EPUB, iBooks, EduPub等の既存電子書籍や電子教材のXMLフォーマットについて,その構造表現を調査・種々検討した。EduPubは仕様策定が完了していないため,EPUBとPDFのフォーマットを対象にして,以下の(3)を進めた。 (3)「最新ウェブ技術に対応した編集生成基盤システムの開発」と「最新ウェブ技術に対応した検索流通基盤システムの開発」では,(1)で開発するシステムとツールを,HTML5, WebGL 等最新ウェブ技術に対応したウェブブラウザで稼動するソフトウェア機能(SaaS)として実装した。また,(2)で対象としたEPUBとPDFに対応した3次元マルチメディア教材のウェブビューワを開発した。 (4)「授業実践による応用研究」では,上記(1)~(3)の成果を活用し,日本史学,中国文学,情報セキュリティ科目についてVR/AR機能をもつサンプル教材の開発を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
上記「研究実績の概要」の(1)から(4)について,それぞれ以下の通り進める。 (1)「LODに基づく教材コンテンツ自動合成ツールの開発」と「自動合成結果を対話的に修正し最適化する編集ツールの開発」を継続して行う。生成された3次元マルチメディア教材に対して,対話型進化計算の単純な選択操作と最終的なユーザの修正操作による最適化によって,ユーザが必要とする教材の生成を可能とする機能の追加を行う。 (2)「XMLによる著作権情報を含むフォーマット標準化」と「既存電子書籍フォーマット(EPUB, iBooks, EduPub 等)との互換機能の開発」を継続して行う。本年度は,EPUB, iBooks, EduPub 等の既存電子書籍や電子教材のXMLフォーマットについて,その構造表現を調査・種々検討し,EPUBとPDFのフォーマットを対象にして,(3)を進めた。来年度は,それらを拡張したXML形式のフォーマットを定義採用して,著作権情報も扱えるようにする。モノメディア単位の著作権情報については,ウェーブレットの多重解像度解析に基づく電子透かしによりモノメディアに埋め込む実験を行う。また,既存電子書籍や電子教材のXMLフォーマットとの相互変換機能を開発する。 (3)「最新ウェブ技術に対応した編集生成基盤システムの開発」と「最新ウェブ技術に対応した検索流通基盤システムの開発」を継続して行う。上記(1)で来年度追加する機能を,HTML5, WebGL 等最新ウェブ技術に対応したウェブブラウザで稼動するソフトウェア機能(SaaS)として実装する。また,上記(2)に関して,今年度定義採用するフォーマットに対応するように機能拡張する。 (4)「授業実践による応用研究」では,来年度は,医歯学系や考古学などの教材開発を行い,これらの教材を用いた模擬授業の実施により教材の評価を行う。
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Research Products
(11 results)