2018 Fiscal Year Annual Research Report
Origin and formation mechanisms of organic nitrogen aerosols derived from biogenic terpenes
Project/Area Number |
16H02931
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮崎 雄三 北海道大学, 低温科学研究所, 助教 (60376655)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 圭 国立研究開発法人国立環境研究所, 地域環境研究センター, 室長 (10282815)
持田 陸宏 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 教授 (10333642)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 有機態窒素 / エアロゾル / テルペン類 / 含硫黄有機物 / 粒子含水分量 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、森林大気エアロゾルの有機態窒素に焦点を当て、植生起源の揮発性有機化合物(BVOCs)の主要成分であるテルペン類から生成する有機態窒素エアロゾルの化学形(酸化・還元形態)および有機物に含まれる窒素の起源と、粒子生成に至る反応過程を明らかにすることを目的とした。この目的を達成するために、森林観測サイトで取得した大気エアロゾル試料を用い、元素分析と質量分析計による化学構造に基づく組成および分子レベルの解析を行った。 平成30年度は、夏季の東京都多摩丘陵において3~12時間の間隔で採取された大気エアロゾル試料の有機物の組成分析とともに、熱力学平衡モデル(ISORROPIA-II)を用いて粒子の含水分量を推定した。その結果、微小粒子の含水分量は人為起源の硫酸塩の量に制御され、アンモニウム塩と植生由来有機炭素の液相反応が有機態窒素の主要な生成プロセスであることを明らかにした。さらに前年度までに確立した液体クロマトグラフ/質量分析計(LC/MS)による植生由来の含窒素有機化合物の分析も行った。分子レベルで同定したイソプレン由来有機態窒素が全有機態窒素の時系列変化と有意な相関を示し、上記の生成プロセスを裏付ける確かな証拠を得、この有機態窒素エアロゾルの生成は夜間に卓越することを見出した。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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