2019 Fiscal Year Annual Research Report
重金属誘導性皮膚癌発症機構の解明と予知・予防への応用
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16H02962
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
矢嶋 伊知朗 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (80469022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大神 信孝 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (80424919)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ヒ素 / 皮膚がん / 毒性学 |
Outline of Annual Research Achievements |
設定した研究計画及び2018年度の研究結果を踏まえて、以下のような研究を実施した。 1)培養細胞での発現解析多様な元素組成の組み合わせにより細胞への曝露試験を行い、すでにこれまでの研究計画実施のよって達成されているマイクロアレイ解析データをもとに、候補遺伝子の発現パターン解析を行った。25の候補遺伝子はそれぞれ特異的な発現パターンを示し、元素曝露によって発現量が上昇したグループ(A01~A18)、発現量が低下したグループ(A19~A25)に分類された。 また、遺伝子プロファイルデータにより、各候補遺伝子の下流に位置する遺伝子発現パターンは、各候補遺伝子の機能に合致するパターンを示し、これら候補遺伝子が、元素曝露による細胞内の様々な機能変化や毒性発揮に大きく関与している可能性を示唆している。 これらの可能性を検証するために、各候補遺伝子の機能解析を行った。各候補遺伝子に対するノックダウン実験、及び遺伝子発現ベクターを構築し、各遺伝子の機能と元素曝露による表現機の関連性を解析した。本解析には、25の候補遺伝子のうち機能的に関連性が高いと推測され、且つ元素曝露による発現パターン変化が大きいものから4つ(A05, A15, A19, A23)を選択肢解析を行った。 元素曝露によって発現量が上昇するA05, A15に関して、ノックダウン後の元素曝露を行うと、本来元素曝露によって生じる毒性発揮が抑制され、強制発現実験では逆に毒性が強く生じた。また、元素曝露によって発現量が減少するA19, A23に関しは、ノックダウン後の元素曝露ではより毒性の表現系が強く表出し、強制発現実験ではその逆であった。これらの結果は、今回の研究計画によって見いだされた候補遺伝子が、仮説どおりに元素曝露による表現型発露に強く関与していることが示唆された。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)