2019 Fiscal Year Annual Research Report
自然アクセス制度の国際比較―コモンズ論の新展開にむけて
Project/Area Number |
16H03009
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
三俣 学 同志社大学, 経済学部, 教授 (10382251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石崎 涼子 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (10353575)
神山 智美 富山大学, 学術研究部社会科学系, 准教授 (00611617)
齋藤 暖生 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 講師 (10450214)
嶋田 大作 福岡女子大学, 国際文理学部, 准教授 (40527876)
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Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 自然アクセス / 開放型コモンズ / 協治 / 万人権 |
Outline of Annual Research Achievements |
科研メンバー全体会議を開催し、最終年のまとめにむけた議論をおこなった(9月14日-15日、兵庫県立大学)。 研究会活動としては、英国・米国・日本のフットパス研究についてコモンズ研究会(4月25日)を開催し、研究成果を公表するとともに、科研グループ外の報告者からも最新の国内のフットパスについての知見を得ることができた。 また、本科研開始時から交流を続けてきた国立済州大学校のコモンズと持続可能研究所の研究者を神戸市北区下唐櫃地区に招き、日韓コモンズのコモンズ研究の課題を2日間、検討した(9月16日-17日)。日本生命財団40周年記念シンポジウムにおいて、三俣は自然アクセス研究について報告し、第一線で研究を進める環境研究者からコメントや知見を得ることができた。 他方、国際コモンズ学会世界大会(ペルーリマ市)で、パネルセッションを立ち上げた。同会では、マーガレットマッキーン(デューク大学)やケイト・アシュブック(コモンズ保全協会)の参画を得て、コモンズ論から自然アクセスをどのようにとらえるか、についても考えを深めることができた。 フィールド調査としては、日本のフットパス研究として、京都一周トレイルの研究を進めるべく聞き取り調査を実施した(10月15日)。自然アクセス制につながる開放型コモンズの国内研究は、神戸市北区淡河地区(8月23日)で、また、フットパスづくりなどの実践的研究も進捗させるべく、北区下唐櫃地区において合宿形式での会合を持った(10月19-20日)。 上記の通り、概ね計画通りに進捗させることができた一方、予定していたノルウェーにおける調査については、計画通りに実施することができず、2020年度持ち越す決定をした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内調査や研究については、研究実績に記した通りである。他方、予定していた北欧研究のうち、ノルウェーについて、現地協力者との日程調整、三俣の体調不良等で断念せざるを得なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、プロジェクト最終年度になるため、研究成果をまとめる段階となる。共同研究者間では、ノルウェーをはじめ、各国において、追跡調査や文献調査を充実させることを確認した。各国主担当者が論文化する一方、研究成果をより広く問うため書籍として公表することを確認した。
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Research Products
(20 results)