2017 Fiscal Year Annual Research Report
Research on Property Rights, Decision-making Processes, and Resource Use of Local Residents in Chittagong Hill Tract, Bangladesh
Project/Area Number |
16H03012
|
Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
東田 啓作 関西学院大学, 経済学部, 教授 (10302308)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 健太 武蔵大学, 経済学部, 准教授 (30633474)
高橋 遼 学習院大学, 経済学部, 准教授 (40748349)
樋口 裕城 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (60757269)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 共有資源管理 / 合意形成 / 所有権構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、以下の通り研究を進めた。1)チッタゴン丘陵地帯の共有林の地図の作成、および土壌採取による生態系のデータの収集について、未作成の共有林について進めた。共有林の境界を現地アシスタント(大学院生)と現地住民とに歩いてもらい、GPSデータによるマップの作成を行った。 2)平成29年11月、および平成30年1月に複数の村落を束ねた村落集合の長(headman)に対する経済実験、およびアンケート調査を行った。経済実験では、リスク選好、競争選好、cheating behavior、利他性、互酬性に関する実験を実施した。また、アンケート調査においては、個人属性や集落属性、共有林の保全活動、および森林資源に関する認識などに関する聞き取りを行った。また、移動耕作のための土地の配分や過去の歴史についての聞き取りも行った。 3)平成30年1月までに、ランガマティ地域の共有林を持つ村落のリストアップを行い、まずは3つの村をランダムサンプリングによって抽出した。そのうえで、それらの村落のhouseholdのリストを作成した。 4)3)で抽出されたそれぞれの村から10ずつのhouseholdをランダムに抽出し、それぞれの村落において世帯主を被験者とする経済実験、およびアンケート調査を行った。経済実験では、リスク選好、競争選好、cheating behavior、利他性、互酬性を調べる実験に加えて、Common-pool resource gameを実施した。また、アンケート調査においては、個人属性や集落属性、共有林の保全活動、および森林資源に関する認識などに加えて、生産と消費の両方の活動に関して詳細な聞き取りを行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)平成29年度中に実施予定の経済実験とアンケート調査を実施できたこと、(2)平成30年度における調査の対象や内容をほぼ確定することができたことが理由である。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、ランガマティ地域のheadmanの全数調査を目的とする。そのデータを用いて、森林資源管理と村落を束ねる長の選好・村落の歴史などとの関係を明らかにする。
|
Research Products
(3 results)