2016 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive Study on Designing Acoustic Vehicle Alerting Sound for EV/HEVs
Project/Area Number |
16H03021
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山内 勝也 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (10380718)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 礼 日本大学, 理工学部, 准教授 (30469580)
安井 希子 松江工業高等専門学校, 情報工学科, 講師 (80607896)
濱村 真理子 宇都宮大学, 工学部, 助教 (80748202)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 次世代自動車 / サウンドデザイン / 情報デザイン / 道路交通騒音 / 接近通報音 / 振幅変調音 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,適切な接近通報音デザインのための基礎知見を蓄積すること,および接近通報音の効果と普及による環境影響を評価することを目的としている。研究初年度である平成28年度は,研究代表者・分担者による研究実施体制を整えるとともに,(1)接近通報音に求められる音響特性の理解,(2)接近通報音の影響理解,(3)EVらしいと想起させる音デザインの評価,という3つの観点に注力した研究推進を行った。 (1)接近通報音に求められる音響特性の理解に関しては,振幅変調音の振幅包絡が認知性(detectability)に及ぼす影響およびその印象評価,認知性と快適性との関係に関する実験的検討,歩行中の音楽聴取が及ぼす影響を行なった。成果は国内外の音響・振動関連学会で発表された。 (2)接近通報音の影響理解に関しては,その認知度(知っているか)に関するアンケート調査,知っていることが接近通報音の気づきや意識に及ぼす影響についての実験的事例研究を行なった。認知度に関しては,成果は未発表であるが,国内の若年層を対象としたアンケート調査も実施しており,次年度での発表を計画している。さらに,接近通報音の設置・普及による環境影響評価のため,EV/HEVの低速度域での音響パワーレベルを明らかにする測定データの蓄積も行なった。測定の一部は,ミゲル・エルナンデス大学およびアリカンテ大学(スペイン)との国際共同研究として実施している。 (3)EVらしいと想起させる音デザインの評価に関しては,非音響的事象を用いた潜在的イメージ記述という手法を提案し,その実践と検証を行なった。この他,接近通報音の影響を含め,研究課題全般を俯瞰した総論をまとめ,学会誌の研究速報に投稿した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各研究分担者および代表者が,それぞれの所属機関において精力的に研究課題に取り組んできており,年度当初の実施計画に照らして,概ね順調な成果を達成していると言える。一部の課題については,研究組織内での共同研究(例えば研究代表者が分担者の研究機関を訪問して実験を実施し共同で成果を発表するなど)や海外の研究協力者との国際共同研究など,有機的な取り組みが行われた。次年度以降,このような研究交流をさらに拡大し,さらなる議論の深化を目指すことが望まれる。
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き,当初計画に沿った研究を進める。初年度で十分な成果が見られた課題については,今年度中の論文投稿も検討する。初年度の課題として挙げられた,参画研究者間の有機的な協働の拡大については,定期的な研究ミーティング(オンラインミーティングを含む)に加え,合同ゼミの開催などを検討する。
|
Research Products
(18 results)