2018 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of the occurrence factor in eating-experience induced modification of taste palatability and its effect on eating behavior
Project/Area Number |
16H03045
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
成川 真隆 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任助教 (50432349)
|
Project Period (FY) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 味 / 食経験 / 嗜好性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は食経験依存的な味嗜好性変化における中枢の味覚伝導路の関与について、さらに検討を進めた。これまでに神経活動マーカーであるc-Fosを指標として、食経験による味嗜好性変化に関与する脳領域の同定を試みた。甘味刺激を経験したマウスが再び甘味溶液を摂取することにより、中枢の味覚伝導路のうち、扁桃体や視床下部においてc-Fos発現細胞の数が有意に増加することを見出した。この結果は味嗜好性変化に視床下部や扁桃体が関与することを示唆する。そこで、このc-Fosの発現細胞数の変化が味刺激依存的かどうかを検証するために、異なる味刺激を摂取した場合ではc-Fosの発現細胞数がどのように変化するかを評価した。 6週齢で甘味溶液を摂取させ、8週齢の段階で苦味溶液を摂取させたマウスの脳を用いて、扁桃体、視床下部を対象としてc-Fos発現細胞数を計測した。その結果、扁桃体、視床下部でのc-Fos発現細胞数の増加は観察されなかった。このように、食経験によるc-Fos発現細胞数の増加は味質依存的であることを確認した。続いて、扁桃体や視床下部が実際に食経験による味嗜好性変化に関与するかどうかを調べるため、薬理遺伝学的手法の導入を試みた。脳内にアデノ随伴ウイルスをインジェクションし、ウイルス導入量や実験期間の検討を行い、最適な実験条件を検討した。今後はこの系を利用することで、これら部位が味嗜好性の変化に関与するかどうかを確認することが出来ると期待される。 一方、これまでに食経験が食選択を変化させる可能性を見出していた。そこで、この変化が味覚受容体を介した作用かどうかを調べるために、甘味受容体欠損T1R3 KOマウスを用いた検討を行った。T1R3 KOマウスでは甘味経験によって食選択が変化しない可能性が観察された。今後、更なる検討を行い、食選択の変化における味シグナルが果たす役割を明らかにしたい。
|
Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
-
[Journal Article] Novel indole and benzothiophene ring derivatives showing differential modulatory activity against human epithelial sodium channel subunits, ENaC β and γ2019
Author(s)
Kasahara Y, Sakurai T, Matsuda R, Narukawa M, Yasuoka A, Mori N, Watanabe H, Okabe T, Kojima H, Abe K, Misaka T, and Asakura T
-
Journal Title
Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry
Volume: 83
Pages: 243-250
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-